今朝、米国のパートナーからタイトルの内容を紹介した論文を紹介された。
Persisting alterations of iron homeostasis in COVID-19 are associated with non-resolving lung pathologies and poor patients' performance: a prospective observational cohort study
COVID-19における鉄の恒常性の持続的な変化は、未解決の肺の病状と患者のパフォーマンスの低下に関連する:前向き観察コホート研究
Respir Res. 2020;21(1):276.
この報告の一節では、以下の通り、コロナ患者の発症2か月後の状況として、鉄欠乏と貧血について述べられています。
この結果より、新型コロナウイルスは、炎症性貧血を引き起こすことがわかる。
おそらく、サイトカインストームが関連し、マクロファージが活性化して赤血球を破壊し(赤血球の寿命が短くなり)、鉄の利用障害が起こっているのだろう。
新型コロナウイルスは、血栓を引き起こすだけではないようだ。
純粋な鉄欠乏ではないため、単に鉄を補っても、貧血は回復しにくいだろう。同時に、炎症も抑えなければならないだろう。
そして、新型コロナウイルスの後遺症ともされている全身の疲労感や息切れは、この貧血が一因なのだろう。
現在、私は一次性貧血(鉄欠乏性貧血)のヒト臨床試験を計画しているが、新型コロナウイルスの感染したことのある被験者は、除外しなければならないだろう。
いろいろ勉強になる。
また同時に、新型コロナウイルスの厄介さを再認識でいる。
ほんと、厄介なウイルスだ。
Persisting alterations of iron homeostasis in COVID-19 are associated with non-resolving lung pathologies and poor patients' performance: a prospective observational cohort study
COVID-19における鉄の恒常性の持続的な変化は、未解決の肺の病状と患者のパフォーマンスの低下に関連する:前向き観察コホート研究
Respir Res. 2020;21(1):276.
この報告の一節では、以下の通り、コロナ患者の発症2か月後の状況として、鉄欠乏と貧血について述べられています。
Iron deficiency and anemia
Two months after COVID-19 onset, 30% of all subjects still presented with ID. Of these, 13% had absolute ID and 17% functional ID according to TSAT and serum ferritin based definitions. Anemia was found in ten subjects (9.2%) and was more frequent in males (12%) than females (5%). Disease severity strongly correlated with the prevalence of anemia, as 90% of anemic patients previously had severe to critical COVID-19. Anemic patients primarily suffered from AI (70%) or combined forms of AI and IDA (20%), whereas IDA was only found in one patient. Notably, patients suffering from anemia demonstrated significantly higher IL6 (p = 0.009) and CRP (p = 0.031) concentrations as compared to non-anemic patients.
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鉄欠乏と貧血
COVID-19の発症から2か月後、全被験者の30%が依然として鉄欠乏を示していました。これらのうち、TSATおよび血清フェリチンベースの定義によれば、13%が絶対的鉄欠乏(鉄の貯蔵が著しく減少しているか存在しない状態)、17%が機能的鉄欠乏(十分な鉄の貯蔵であるが赤血球前駆体に取り込むための不十分な状態)でした。貧血は10人の被験者(9.2%)で発見され、女性(5%)よりも男性(12%)でより頻繁に見られました。貧血患者の90%が以前に重症から重症のCOVID-19に感染していたため、疾患の重症度は貧血の有病率と強く相関していました。貧血患者は主にAI(炎症性貧血)(70%)またはAIとIDA(鉄欠乏性貧血)の組み合わせ(20%)に苦しんでいましたが、IDAは1人の患者にしか見られませんでした。特に、貧血に苦しむ患者は、非貧血患者と比較して、有意に高いIL6(p = 0.009)およびCRP(p = 0.031)濃度を示しました。
この結果より、新型コロナウイルスは、炎症性貧血を引き起こすことがわかる。
おそらく、サイトカインストームが関連し、マクロファージが活性化して赤血球を破壊し(赤血球の寿命が短くなり)、鉄の利用障害が起こっているのだろう。
新型コロナウイルスは、血栓を引き起こすだけではないようだ。
純粋な鉄欠乏ではないため、単に鉄を補っても、貧血は回復しにくいだろう。同時に、炎症も抑えなければならないだろう。
そして、新型コロナウイルスの後遺症ともされている全身の疲労感や息切れは、この貧血が一因なのだろう。
現在、私は一次性貧血(鉄欠乏性貧血)のヒト臨床試験を計画しているが、新型コロナウイルスの感染したことのある被験者は、除外しなければならないだろう。
いろいろ勉強になる。
また同時に、新型コロナウイルスの厄介さを再認識でいる。
ほんと、厄介なウイルスだ。