最後の結末(まとめ)だけ書けてない、書きかけの記事がかなり溜まってきた。この記事も、その一つ。何とか、仕上げました。

さて、最近、広告規制も強化された影響で、広告費用対効果も高まりにくくなってきている。そこで、こういった局面でも伸びている通販会社さんは、

クロスセルが上手い会社さん!

という傾向が、より明確になってきている。

クロスセルって、いろいろな方法があると思う。
例えば、DM送る方法もあれば、自社媒体(会報誌)を利用する方法もある。

さて、この度は、自社媒体を用いた某大手化粧品会社さんのクロスセル戦略を紹介です。

ここの会社さんは、すべての新商品は、自社媒体でテストを行うことから始しまります。
自社媒体と言っても、結構な発行部数なので、テスト時から、ぼちぼちの商品数が製造されます。
そして、そのテスト結果を見て、広告をかけるか?のジャッチを行います。

反応が良ければ、当然、広告予算を取って、窓口商品として販売されます。
まぁ、ぼちぼちという結果なら、そのままクロスセル商品として残され、適度に自社媒体で販売されていくでしょう。
結果が悪ければ、必然的に即終売。

基本、既存商品と競わせて、勝ち残る商品だけを残していきます。これが、バトルロワイアル式であるが所以。
そのため、ここの会社さんは、商品の入れ回サイクルも通販会社にしては早めだと思います。
この戦略は、旬素材の商品も投入しやすいというメリットもあるでしょう。

ちなみに、残されたクロスセル商品も、クリエイティブテストを行いながら反応を見て、うだつが上がらないようであれば、終売へと向かいます。
まぁ、自社媒体と広告媒体では、薬事レベル等も異なるでしょうから、適性を見てクロスセル商品でのみ、拡販されていく商品も存在します。
まめ鉄のクロスセル商品も、同じようなポジションかもしれない。



やっぱり、通販の勝ち組会社さんは、こういったノウハウをしっかり持っている。だから、ドンドン売上を伸ばしていける。

一方、非常に残念なことも起こりえる。

例えば、突然、新商品投入ジャッチレベルを極端に上げたりするケールなどがある。その結果、実は、上記の会社さんは、買収と同時に、上記の戦略が行えなくなった。
買収した会社さんの方針は、完全に医薬品レベルであり、食品ではなかなか満たせない。
結果、飼い殺しになり、売上も大きく落とした。
ファンが売上を支えているが、私の予想、100億円以上、売上を落としていると思う。経営陣は、市場を見ずに、アホな判断をしたもんだ・・・。

通販に向き不向きな会社が存在し、こういった会社は、絶対に通販会社を買っちゃいけないと思った。
とても勿体ない・・・。

通販会社にとって、高収益モデルは、クロスセルが鍵を握っている。

まずは、窓口商品のLTVを高めて広告費を短期間で回収して利益ゾーンに持っていき、広告費がかからないクロスセルで収益性を高めていく。
っていうのがセオリー。

内部顧客リストを如何に利用していくかがポイント。

今では、なかなか難しい状況もあるのだが、アウトバウンドで本人死亡リストから引き上げるくらい、顧客リストを擦り減るくらい活用していた勝ち組さんもいらっしゃいました。私が知る限り2社ほど。
どちらも買収され、一時的に崩れたのですが、クロスセル商品の戦略を見直すなど行い、今はV字回復を見せています。
先述の会社さんほどではないが、バトルロワイアル式クロスセル戦略を適度に行われています。

いろいろなクロスセルを試してみないと、ノウハウは蓄積しないだろう。

そのクロスセル商品を開発する場合、以下の点を加味する必要がある。

1. 窓口商品との親和性
2. 窓口商品顧客のターゲット層ニーズ
3. 目的/位置付け
 例:定期購入離脱防止、1回購入当たりの売上アップなど
4. 内部媒体特性

ちなみに、クロスセルって、主に内部媒体(アウトバウンドを含む)で販売することが多いため、表現の薬事レベルなども緩かったりする。
窓口商品以上に、検討している商品設計に対して、どんなクリエイティブ表現かができそうか?の検証が必要になってきます。

是非、参考にしていただければと思います。