日本の健康食品サプリメントの原料事業は、刻々と変化しつつある。最終的に、米国市場の変化を負うように、米国市場に近付いていくだろう。

今、米国は、事業継承の問題もあり、中小企業の原料メーカーが買収され、大手に統合されつつある。感覚値として、原料メーカー数は20年前の半分以下になったと感じています。

基本的に、機能性表示食品制度が導入され、定着し始めると、原料メーカーが求めらえる研究開発費が格段に上がってくる。
必然的に、優秀な営業マンより優秀な研究開発員の方が必要になってくる。
OEM会社も原料事業に手を出した方が成長できることが明確なので、OEM会社という強い競合も増えてくる。
ここ数年、こういった状況が明確になりつつあり、今後数年で、もっとこの状況が強まるだろう。

ちなみに、弊社は、その逆で、OEM事業にシフトさせている。先日の記事でもOEM事業の躍進を紹介したが、それは、原料案件を意図的に誘導している要因も強い。



今後、日本の原料メーカーも、米国のような事業継承問題も生じ、選択が迫られるだろう。おそらく、以下の3つの道に絞られてくるだろう。

大手企業に買収・統合される
グローバル化して海外展開する

縮小・廃業の道を歩む

買収されて大手に統合されると、営業や業務の固定が圧縮されるので、ビジネスとしては安定するだろう。ただし、買収後、従業員は切られていくだろう。

まぁ、中小の原料メーカーがユニオンを組んで、廃業せずに大手に買収されない方法もあるだろうけど、中小原料メーカーの経営体質的には、難しいと思われます。
それでも、その仕組みを作った会社が勝ち残っていくのだろうが。

実際、弊社は、後者の戦略を進めており、海外戦略に力を入れています。
一方、この道は、日本の機能性表示食品に対応させながら、海外基準にも対応していく必要がある。例えば、セルフ認証GRASくらいは、取得しておく必要がある。

売上3億円未満の企業を中心に、大部分の原料メーカーが縮小・廃業の道を歩んでいくだろう。
特に、有象無象にある輸入商社は、かなりなくなるだろう。

ちなみに、単に研究開発を行えば良い訳ではない。
原料に対して研究開発費を投じるだけのポテンシャルがあるかを評価しながら研究開発を行っていく必要がある。

まぁ、この記事が私の戯言かもしれない。
でも、私は、この記事のような未来図を意識しながら経営を行っています。
未来図が想定通りであれば、弊社は、生き残っていけるのかな。