弊社は、人材への投資として、常に余剰人員を求人募集し続けている。
実際、急いで人材が必要な訳ではないので、めっちゃ採用基準が厳しい。

とは言え、良い人材がいれば、迷わず採用するだろう。一方、うちに入社したいという強い気持ちがなければ、優秀な人材でも、採用しない。

なお、今の新卒者は、大学側が社会性の教育を軽んじているため、採用する気はない。

弊社は、完全プル型営業なのに、1人当たりの売上が1億円を超えるし、給与水準も低くない。
だから、離職率も非常に低い。
かつ、社員は知らないけど、1人当たりの内部留保額も大きいので、長く在籍すれば退職金もそれなりに出せるだろう。
運良く採用になった人は、ラッキーだと思う。

また、こういった常時求人募集を行うには、理由がある。
転職市場をしっかりウォッチしておきたいから。

ぶっちゃけ、ここ数年、企業(特に中小企業)にとって、良い条件で人材を確保しにくい。

これは、アベノミクスのトリクルダウンの構図にも近いのだが、大手から給与を上げ、それが徐々に中小企業に降りてくる。
市場の仕組みから、そうならざる負えない。

現時点、中小企業は、求人広告に多額の予算を投じても、良い人材も集まりにくいだろうし、内定出しても辞退される可能性も高い。
だからと言って、焦って採用しても、良いことがない。

我々の健康食品サプリメント業界、未だ一部の大手企業(特にドラックストア系)は、値上げを認めていない。
そんな状況で、中小企業は、給与なんて上げれないのに、一部の大手企業は、新卒者の給与をアホみたいに上げる。
そして、良い情報しか見ず、現実が見えてない人材は、それを標準と勘違いしてしまう。天下のトヨタ様でさえ、この水準なのに。



結局、今の社会は、金融・総合商社や勝ち組IT企業のみがインフレで儲かるので、優秀な人材も集中してしまう。

そして、運輸関係や製造業みたいな肉体労働は、募集が集まらない。だけど、コストアップさせてもらえない仕組みがあるから、どうしてもブラックな労働条件が生じて悪循環が生じてしまう。今後、自動化を進め、機械とロボットに働かせるしかない。その内、そのオペレーターを高給与で雇用する時代が来るだろう。

一方、現在、転職希望者も、徐々にリアルな現実を把握し始めている。
良い条件の企業は、死ぬほど倍率が高くて書類選考さえなかなか通らず、甘い条件(高給)で入社したらブラック企業で地獄を見ている人も出てきている。

この人材売り手市場において、最も人材(兵隊)が必要で、最もブラックな人材系企業が最たる例である。
問題になっているモームリのデータを見れば一目瞭然である。



ぶっちゃけ、今、転職を考えているてぃと、その中でも離職してしまっている人の割合は、文系の人の方が圧倒的に多い。そういった人が、ブラックな人材系に行かざる負えなくなっているんだろう。

まぁ、こういった点からも、モームリがどれだけ人材系ブラック企業から恨みを買っていたかがわかる。簡単に辞められちゃうと、再び募集にコストがかかりますから。

実際、上場企業は、トヨタを標準として全体的にベースアップしていると思うけど、中小企業も入れると、そこまでベースアップしていない。

だから、転職希望者は多く存在するけど、実際に転職する人達は、かなり減っていると思う。私は、engageを用いている理由は、DM機能で、どんな人材がどんな状況で職を探しているかの概要がわかるからです。現在の給与も、希望給与も示されますから。

例えば、北関東あたりのバイオ系の理系人材なんて、ロボットのような扱いで雇用され、人件費がコストでしかないから、給与が上がらないようです。だから、給与水準の高い都内での転職を試みていることが良くわかります。

実際、日本における研究職なんて、以下のような闇の部分が多いから、必ずしも良いとは思わない。



そういった人材の特徴として、営業職のようなコミュニケーションが必要な職を嫌います。でも、コミュニケーションの必要のない職は、競争も激しいわりに、給与条件が良くなかったりする。

さて、この健康食品サプリメントの転職市場だが、中堅どころの人材の流出が一旦落ち着いている。まぁ、転職した人達は、次の職場で結果を出すのに大変そうだが(だからと言って、弊社のような完全プル型の体制も嫌なんだろう)。

だから、健康食品サプリメント業界からの転職者からの応募は、ほぼ無くなった。

市場の成長も鈍化し、飽和しつつある市場になりつつあるので、その変化が転職意欲にも影響しているのだろう。

一方、盛者必衰で、倒産・廃業に追い込まれつつある会社も増えている。企画会社さんの多くで衰退が目立ち、原料メーカーも勝ち組負け組の差が開いていて単なる輸入原料メーカーではなかなか生き残っていけない。

だから、業績不振による不安で退職した人材は、なかなか同業種に転職しようと考えないんだと思う。
また、新規の問い合わせが皆無な会社では、多くの営業マンも必要なくなっているから、工場要員以外、人材ニーズも減っているんだと思う。

例えば、市場成長が止まっている素材の原料メーカーなんて、市場創造できる余地があれば良いけど、営業マンが無駄に営業しても結果は出ない。地獄モード。

結果、不満があっても我慢して今の会社に居続ける選択をしている人が多いのだろう。

まぁ、弊社も、少しづつ、求める社員のニーズが変わりつつある。今、海外案件が伸びつつあるので、私の代わりに対応してくれる人材が最も欲しい。

ただし、テクニカルな問い合わせが多いので、英語だけできる人は不要であり、修士以上の理系人材で英語対応を頑張ろうという人が欲しい。今や、英語は、できて当然というより、チャレンジする気があれば誰でもできる。それが、その人材のスキルアップになる。

なお、その人材には、OEMも経験させたり、ヒト臨床試験のサポートをさせたり、いろいろな業務を経験してもらうだろう。普通の人材ができないことをさせる訳だから、出世コースであることは間違えないだろう。

最後に、世の中、どうでも良いしょうもない仕事ばかりしている暇な人達がたくさんいる。
だから、日本って、どんどん負け組みに入り始めるんだと思っている。
でも、その負けつつあることも認識できず、すでに中国や中国製品をバカにする人達もたくさんいる。健康食品サプリメント業界、中国に勝てないものだらけです。
世界を知らないって、恐ろしい・・・。

私は、どうしても海外営業も担当しているため、その現実を突き付けながら仕事している。
だから、どうやってグローバル的に戦っていけるのかな?と考えてしまう。
業務の徹底効率化は、その一環でしかない。

弊社に入ると、おそらく、そう感じてしまうような徹底効率化された業務フローで働かなければならない。
ズブズブの経験者は、人にもよるだろうけど、あっという間にカルチャーショックで逃げてしまう可能性もある。だから、私は、経験者を積極的に採用しないのです。

弊社は、甘い部分もたくさんあるけど、ドライで厳しい部分もたくさんある。みんなでしっかり稼いで幸せにならなけならないから。
まぁ、それに共感した人達だけ残ってくれているんだと思う。

なお、弊社は、若い理系人材が欲しい。分野は問わない。修士卒だと、なお嬉しい。
若いというのは、社員構成から考えると、35歳未満が好ましい。年齢構成が40歳以上に固まると、小敵的に、経営自身が不安定になりかねないので、何卒ご理解いただきたい。