今回は、経営やマネージメントの話です。どちらかというと、経営戦略の面が強い話です。
ずっとバタバタが続いていたので、本日はいつもより30分早い7時半に出社してブログ記事にも時間を割きました。

我々は、健康食品サプリメントのOEM製造や原料販売を行っていると、派生する様々な周辺案件も生じてきます。OEM事業の場合、以下のような案件です。

原料の調達
パッケージデザイン
化粧箱・ラベル・アルミ袋の供給
ロジスティックの紹介

ランディングページやチラシの作成
販売コンサルティング業務
機能性表示食品の申請


原料の調達については、得意分野でもあり、喜んで承っております。
まぁ、9割以上のお客様は、全ての原料調達を弊社に丸投げされます。弊社では、3000原料を超える原料データーベースが存在するため、手間がかからないです。
むしろ、変な粗悪原料を支給されるより弊社が調達した方がトータルの手間はかからないと考えています。

パッケージデザイン、化粧箱・ラベル・アルミ袋の供給、ロジスティックの手配というものも、6割以上の顧客から依頼されます。すべてではないですが、3つの何れか。
私は、協力会社を紹介して終わらせることが多いですが、社員達は、代理店としてディレクション・仲介することが多いです。
なかなかデザインまで手配してくれる会社さんが少ないらしく、とても重宝されています。

数ある受託加工会社さんの中でも、どの様に対応するかは、方針が分かれます。
最大手の受託加工会社さんは、基本、化粧箱・ラベル・アルミ袋の供給を行うような営業方針です。まぁ、トータルの利益率は下がりますが、営業の売上は大きくなりますから。

手間はかかりますが、業務の中で多くの事を学ぶことができます。
積極的に行うべきだと思う。特に新人さんほど。
私が行わないのは、費やす時間に対する利益;対価が合わなくなるからです。また、対応しているだけの時間がないというのもあります。

次に、LPやチラシの作成と販売コンサルティングについては、現在、すべてお断りしています。詳細な理由は、以下の記事をご一読ください。



上記の記事のように販売教唆の兼ね合いも大きいのですが、何より、これらの業務を受けてしまうと、何もしない超他力本願な顧客だけが集まり、結果、労力/人件費やノウハウ提供に対する対価が見合わなくなるからです。

過去何度もコメントした通り、ノウハウへの対価の支払いを非常に嫌う業界である理由が大きいです。

過去、某有名企業の事例として、3回呼びつけてプレゼンさせられ、コンサルティング契約書の最終の詰めまで行いつつ、稟議が降りなかったという理由で無駄に働からされた経験もあります。スパイ的に情報だけ獲りに商談に来る会社さんも少なくありません。
また、他力本願過ぎて何もできず、非常に手間がかかるだけで利益につながらない会社さんも集まって来やすくなります。

こういった対価というものを考えると、LPやチラシの作成と販売コンサルティングについては、弊社では「受けない方が得策」と判断しております。
それでも、コンサルティングの依頼は絶えないんですけど、全部断っています。

まぁ、余談ですが、この健康食品サプリメントの業界に限らず、トップが仕事を選ばずに何でも受けてきて社員が苦しむ会社さんの話をよく耳にします。

例えば、利益率が低い大きな仕事を受託したお陰で、利益を取れる案件を製造ラインに組み込めなくなり、経営が悪化したという例も聞いたことがあります。
この例は、良い案件の機会損失の最たる事例だと思います。

自社に合った最適な良いビジネスだけを選ぶのも、経営者の大事な仕事だと思います。

ビジネスって、選択と集中で、何かに特化して特色を持たせることで、売上も利益効率も最大化するものだと思います。

いろいろ悩んでいた2013年頃、ずっと読んでいなかったこの本を読んだことで気付いたことがあり、私は、選択と集中ということで、当時の顧客には申し訳なかったのですが、コンサルティング案件を全て捨てました。



結局、ビジネスって、勝てるポジショニングで仕事しないと成功しないですし、時代の変化に合わせてリポジショニングしていかなければならないものだと考えています。

弊社の場合、勝てるポジショニングを導くための選択と集中でした。

そして、私が選択したものは、OEM事業であり、その集客でした。

今や、OEM事業は原料販売事業より売上額が大きくなっていますし、競争が厳しくなっている今でも成長し続けています。
そして、OEM事業のための原料事業へと変化しつつもあります。

その激戦の中で案件を獲得していくためには、選ばれるための武器というものを大切にしております。
その1つが迅速な対応であり、その対応が新入社員でも数週間で可能になるように原価計算から見積書作成までを自動化したり、いろいろなことを行っています。

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そして、決裁スピードというものを重要視しております。この決裁スピードについては、近々別の記事で紹介する予定です。

ぶっちゃけ、制約見込みが低い案件は追わずに切り捨てるなど、決裁を簡略化して迅速に行っていかないと、対価マネージメントも上手く行っていけません。

かつ、社員達も無駄な働きが増えるだけで、成果が出しにくくなります。
ほんと、この対価マネージメントにおける経営の役割って、大きいと思います。

例えば、今増えているNMNの案件などは、原料コストの比率が大き過ぎて、今まで通りの利益確保ではビジネスが成り立たなくなります。
そこでは、弊社では、NMN案件だけの特別ルールで運用するようにしています。現在、3つの運用方法で運用しつつ、勝ちモデルを探りながら案件を進めています。

まぁ、こういった戦略で運用していくには、それ以上に集客が重要になって来るのですが、ネットの市場は日々変化するので、対応が大変です。

今後、OEM市場も成熟が進むと、こういった対価のマネージメントが必須になってきますし、対価の取り方も厳しくなっていくでしょう。

日々、気を引き締めてマネージメントしていければと思います。
気合です!