今ほど、TBSサンデーモーニングで、少子化問題の根幹として、長時間労働が上がられており、働き方改革で女性が働きやすくなった一方で、男性の育児協力が進まないのも、長時間労働が問題と発言されていた。
それは、間違えないと思う。

実際、私は、今の会社を立ち上げ、更に改革を行うまでは、ずっと長時間労働で、育児にはあまり関わって来なかった。
自分もやりたい土日の子供達との空手くらいだっただろう。

この失われた時間は戻ってこないので、後悔している部分も多々ある。

ぶっちゃけ、いろいろな会社がある。
酷い話、残業代が付かないと生活が苦しくなる構図がある会社は少なくない。
コロナで残業が減り、生活が苦しくなった人達も存在する。

弊社は、設立時より、みなし残業代として支払うようにしていました。どうしても、長時間労働で頑張りをアピールする人材もいるから。
それでも、長時間労働が無くなりませんでした。
それは、結果を出さなければならないため、時間でカバーしようとしてしまうから。

これらの体制は、社員が心を病みます。
離職の大きな要因に。
それは、経験上、間違えないと思う。

そして、離職率が高まることにより、労働生産性が下がるだけでなく、売上も落ちてしまう。
負の循環でしかない。
昨今の人手不足の状況を鑑みると、労働生産性を高めるには、如何に離職率を低くするか?というのも重要になってきている。

こういった長時間労働は、いろいろな理由で起こっています。

選ばれる勝ちスキームがない
アナログな業務体制
・コスト勝負体質
・人手不足

間違えなく、スキームの問題は、会社/経営者の責任。
泥船会社の特徴です。

長時間労働の根幹は、長時間労働しなければ成果が出せない労働環境。
コスト勝負体制も一因だが、付加価値戦略で、選ばれつつ十分な収益も確保していかなければ、決して長時間労働はなくならない。

アナログな業務体制は、社歴が長い人材が関与している場合が多々ある。
私は、業務効率化の最大の敵は、実は社内にいると考えている。

例えば、OEMの見積書作成は、原価表の回覧より、原価表の自動化精度を高めることの方が重要であり、ある程度(9割程度)の精度があれば、回覧は不要だと思う。
だから、私は、回覧が回ってきても利益率と商品設計のコンセプトしか見ない。
利益率が低ければ指摘し、もっと良くなる設計案があれば伝える。まぁ、助言しても変わらない人間にや案件は助言しない。

社内のデジタル化は、若い人材が中心になって無理やりでも行わせるべきだろう。
ただし、20代より、30代の方が適任だと思う。

弊社の原料データベースも、私が30代終盤に、20代の子にデータベースを作成させたことが始まりである。作り方だけ指示して、実務は若い社員にロボット的に作業させた。まぁ、その子が辞めた途端に作られたデータベースは乗っ取られたのだが。

まぁ、この2つが長時間労働の大部分を占めていると思う。
要するに、改善するのも経営者であり、経営の責任なのだと思う。

ぶっちゃけ、どうしても長時間労働する人材を長時間労働させない方法が1つある。

定期的に在宅勤務させる

正直、これは、効果あると思う。
加えて、その人材の業務効率も上がる。

悩んでいる経営者は、是非、試してもらいたい。

まぁ、日本社会は、業種にもよりますが、弊社のような業種は、月1~2回の在宅勤務制度を組み込んでいくのが理想なんだろう。
今の時代、この1~2回が人間関係ストレスのリフレッシュにもつながる。

最後に、弊社における今後の課題。
まず、女性は、子育てしながら仕事できる体制を強化し、子供を理由に離職させないようにする。かつ、子育てしながらでも結果が出せて、給与が上がる体制を確立する。
男性も、定期的な在宅勤務を制度化し、業務効率を落とさず、育児に関わらせる。
まぁ、これが会社全体で長時間労働を無くしていく特効薬だと思う。

余談だが、65歳定年が必須化した今、我々世代は、70歳定年も見えてきている。
そのためには、長時間労働を更に無くし、自分の健康のために投資していけるような労働環境を作っていく必要があるだろう。
正直、今の社員達も、今のままでは、65歳まで働けても、70歳までは難しいと思う。次の課題が見えてきている。

何れにしても、社会は、いや若い世代は、長時間労働が定常化している会社を選んでいかないだろう。
必ず淘汰されると思う。
今、その流れが急に速まっている。
ここから2、3年が勝負なんだろう。