商品開発を行っても、販売が上手くいかない会社さんも多く存在します。いろいろな失敗理由があるが、よくある事例の1つは、

商品を本気で商品を売っていない!

それは、いろいろなシチュエーションで生じる。以下のような理由で起こっていることが多いです。

1. 別事業が儲かり過ぎて集中できない
2. 最初から販売予算を投じていない
3. 人材に投資していない

1に関しては、景気の良い原料メーカーさんの通販紙事業で多い事例。
集客予算に対しても、考え方が甘く、2の理由で、売りたくても売れないケースも同時にある。もちろん、担当者も兼任が多い。

解決するには、分社化して、専任の担当者を据え、予算も商品原価総額の5~10倍くらいで予算組しておく必要があります。

まぁ、片手間では、なかなか上手くいかないということです。

それは、広告代理店さんや制作会社さんの通販事業でも、よく見られるケースであったりもします。

また、店舗販売では、広告費がかかっていない分、売れ行きが良くなかったら、販売を強化することより、商品リニューアルという手法を安易に行ってしまいます。
売れない理由は変わらないため、リニューアルは繰り返されます。製造の度にリニューアルなど、リニューアルを連発されるケースも少なくない。

まぁ、美容系店舗販売は、流行りものの新しい要素ばかり求めるので、必然的にリニューアル頻度は高くなりがちです。
ぶっちゃけ、周りの情報に流されやすい人達が多い。
ブランドや商品に個がないから売れない!

そもそも、どこの会社にも当てはまるのですが、根本的に売れていない理由は、販売切り口やコンセプトが固めきれていないから。
要するに、売れるクリエイティブが作れていないということです。

店舗販売の販売担当者は、流動性が非常に高く、誰かに丸投げする傾向も強いので、優秀な人事が据えられにくくもあるので、必然的にリニューアルが繰り返されてしまう体質もある。
最悪、前任担当者の作ったものを売りたくないからという理由だけで、商品リニューアルする担当者も少なくない。

なお、商品開発には、試作費や分析費、パッケージ版代のようなイニシャルコストに加えて開発に要する人件費も生じる。
加えて、販促ツールを作ったら、その修正や作り直しにもコストが生じる。
このイニシャルコストと人件費分、無駄にコストを払うことになる。

こういった無駄なコストは、リニューアルの回数分だけ生じる。
リニューアルを繰り返す会社さんの多くは、このイニシャルコストによる無駄が頭にない。

まぁ、こういった周辺の無駄な仕事を目的に、意図的にリニューアルをさせている会社さんも存在するのだが。成功が遠のく。
とにかく、リニューアルの連発は、非常に不効率なのがわかるとおもう。
最低限、イニシャルコストを回収してから、リニューアルを行うべきだと思う。

ちなみに、大きなロットで製造している大会社さんは、仮に1回の製造でイニシャルコストくらいは回収できているケースがある。でも、小さなロットで製造している会社さんほど、イニシャルコストの無駄が大きくなります。

なお、リニューアルの連発は、こういった金銭的なデメリットだけではありません。

顧客からすると、販売者都合で、いきなり愛用していた商品が無くなるわけですから、顧客を裏切ることにもなります。
また、過去の商品を否定するようなケースもあり、顧客に混乱を招いてしまうケースもあります。
顧客からの信頼度が低下してしまいます。

一番ダメなのは、メイン素材を変えてしまうこと!
お得感を演出する素材は、いくら変えても良い。でも、メイン素材は、変えてはダメ!
差別化素材は、そのポジションによって、変えても良い場合と、変えてはいけない場合がある。特許素材など、クリエイティブのフックになっている素材は、変えてはいけない。

仮に、定期購入していて、いきなり別の商品になったら、顧客は、怒っちゃいますからね。安易なダウングレードリニューアルでも、同様なことが生じます。
こういったアホみたいな失敗リニューアルも、過去、たくさん見てきました。

こういった問題は、主に経営側がしっかりしていないから生じる事象だったりします。
やっぱり、商品販売って、経営者のマインドが重要だったりもします。

実際、成功している販売者さんは、決して、無駄なリニューアルを行わない。
リニューアルしても、コンセプトをキープしつつ、内容を大きく変えない。
上手なリニューアル方法って存在します。まぁ、上記のNGポイントを避ければ良いだけです。

最後に・・・
まぁ、弊社の顧客でも、全く言うこと(助言)を聞かずに失敗する顧客は多いですが、弊社としては、商品開発の段階で、ある程度リピート注文がもらえる見込みを作っていく必要があります。
結局、OEM会社って、販売者さんの状況と似ていて、初回は営業利益はなく、ようやくリピートで利益が生じてくビジネスで戦っています。
通販のリピート/LTV=成功 という方式と同じです。
弊社としては、常に商品開発からの成功演出を念頭に入れながら、淡々と案件を積み上げていければと考えております。
日々、努力です。


P.S.
こういった商品開発上のトラブルは、弊社が販売者さんと直接商談を行わず、一社間に挟んだ場合に起こりやすい。加えて、なかなか先に進まない。
リピートがアホみたいに来ていて、弊社も人的リソースが全く足りていない状況。
無駄をなくすため、もうボチボチ、そういった案件は、お断りしていかなければならない局面に来ているのかもしれない。