弊社は、少しづつ海外売上が増えつつある。時間はかかっているけど。
米国の市場も変化しており、年々、求められるものが厳しくなりつつある。一方、長年やっているので、どれくらいのレベルのものが求められるかは、かなり分かってきている。

【必須】
・GMP認証もしくはGFSI認証を取得した工場での製造
・セルフ認証GRASが取れるくらいの安全性データ
・有効性データ(原則、英文論文)

【推奨】
・Kosher認証
・Halal認証

日本の原料で、条件を満たしている原料は、意外に少ない。
時間も金もかかる。

一番の理由は、紅麹問題がすべてを物語っている通り、製造している原料工場がGMPやGFSIを持っていない。

日本企業は、中国企業の製造レベルや品質をバカにして怪しむケースが多々あるが、ぶっちゃけ、健康食品サプリメントの製造工場は、日本とはレベルが違う!
もちろん、機能性食品原料の製造に関しては、日本より中国の方が圧倒的にレベルが高いということ。

そもそも、HPLCを100台以上完備している工場なんて、日本に存在しないでしょう。

GMPやISO22000を持っているのは当たり前だし、cGMPやFSSC22200を持っている工場も少なくない。
医薬品の中間原料も作っていることもあり、日本の最大手の上場企業が視察に行きたいというくらいのレベル。

基本、弊社が取引している工場のメイン顧客は、カーギルやロレアルなど、世界の名だたるグローバル企業と取引している。一応、中国でも上場している。

まぁ、それでも日本の品質基準はガラパゴスなので、追加で特別な管理を行っている。

それでも、中国製造の原料だからと言って、必要以上に管理体制の情報を求めてくる企業が後を絶たない。
トン単位で購入してくれている上顧客が言うならまだしも、年間数キロしか購入しないような会社が上から目線で求めてくる。
何だろうなぁと思ってしまう。
時には、無視する(あまりにも失礼な場合)。

弊社が業界紙の取材も受けず、プッシュ型営業・ルート営業を行わないからかな?
今の時代、そんなもん、何の役にも立たない。
時代が変わっているのに・・・。

次に、もう一つの理由は、原料へ投資する企業が少ない点。
(投資しているのは、主に大企業中心。)
特に、安全性データは、日本があまあまなので、ほんと、実施している企業が少ない。まして、国際基準で行っている企業は、更に少なくなる。

米国展開するなら、セルフ認証GRASがあった方が良いし、そのレベルの国際基準安全性データがあれば、他国での流通にも通用する。

この背景には、日本の臨床試験機関がレベルの割に実施費用が高過ぎる点も影響している。これだけ円安になっていても、まだ海外で実施した方が安い。
実際、私は、日本で実施する意味ないと考えている。
海外で試験を実施して、英文論文投稿で行ってもらった方が効率が良い。全てコーディネートしてくれるコンサル会社も存在するので、丸投げしちゃった方が良い。
英文翻訳で別途料金を取られるのもアホらしい。

それは、安全性データに限らず、有効性データも同じだろう。
そんな時代になってきている。

日本企業は、海外展開していけないと、未来はない!
どんどん途上国にも抜かれていくし、国際競争力もどんどん落ちていく。

今の時代、輸入して国内流通させるのは、努力すれば、誰でもできるようになってきた。難しいのは輸出。

だからと言って、無策で海外進出しても、結果は出ない。
英語さえできりゃ成功できるんなら、もっと多くの日本企業が成功できている。海外に出たら、中国やインドとも戦っていかなければいけない訳だし、特許戦略も絡めていかないと、コピー原料を作られてビジネス自身が破綻してしまう可能性もある。

MBAの基本らしいが、勝算がなければ勝負しないのが欧米人のやり方。
原料製品によっては、最初から海外展開すべきではない国産原料も多い。コストも重要。
日本の原料ビジネスでも同じなんだが、商品を製造した際の原料コストを弾いて、適正販売価格などを推定して、勝負できるかの検証は必須です。

どこにビジネスのボトルネックが潜んでいるか、必ず検証する必要がある。マーケットを知らないと正しい検証結果を導けない。反対に、マーケットを知っていれば知っているほど的確な検証結果を導きいやすい。

ちなみに、私が原料会社の顧問を行っていることを不思議に思っている人も多いと思う。
でも、上記のような情報提供(もっと具体的な助言)やコンサルティングを行っているので、自然に顧問を依頼されてしまう。
日本市場に限定しない「マーケッターでもある研究開発者」であることが評価されているのだろう。博士という肩書はオマケでしかないと思う。

まぁ、ゼネラリストじゃないと、わからんことも多いですから・・・。

今後の人生、必然的に臨床論文を書き続けることになるだろう。
一方、論文ドラフトのゴーストライティングやプロトコール作成、研究ディレクションの方が増えてくるだろうと予測している。

それもあり、今、どんどん実務・業務を減らしている。
原料担当の後継を雇用したら、かなり目途がついてくる。今月、すでに募集もかなりピンポイントに絞った内容にしている。



まぁ、市場拡大や利益追求のため、年単位でビジネスのボトルネックを排除している。ヤクザな一面もある。これは、私のビジネスの本質だと思う。
そういった仕事は、誰にでもできる訳ではないから、私が行い続けるしかないだろう。

私のポジションや役割も変わっていくなぁ・・・。


P.S.
近年、利益相反がうるさくなってきている。
メインになってヒト臨床試験をディレクションし、大学の肩書で論文に名前を入れても、なるべく各著者の役割も明確にするようにしている。
試験ディレクションのやり方も、徐々に変えていく必要がありそうです。