今後、健康食品サプリメント製造における商品開発の十箇条について、少しづつ解説してこうと思います。なお、十箇条は、弊社サイトのどこかに存在します。
まず、1つ目は、8番目のセオリーについて。

8. 体感にこだわるならビタミン・ミネラルを活用すべし、ただし、効く=LTV増だが売れる訳ではない

基本的に、弊社は、ミネラルで体感を演出することが多い。
主に、鉄と亜鉛。

亜鉛は、最高の亜鉛酵母を自社で輸入し、何気にトン単位で使用している。
鉄は、まめ鉄、言うまでもない。

ビタミンは、ケースバイケース。
鉄を入れるなら、葉酸とビタミンB12を配合するし、ベタにビタミンB1・B2・B6を配合することも多い。

もちろん、ビタミン・ミネラル以外にも、体感を演出する素材は存在する。
まぁ、一時的に血流が良くなるピペリンなどが代表例だろう。

一方、十箇条の通り、この体感や効果は、広告費用対効果を上げるものではなく、LTVやリピートリストを高めるものである。

あくまで、広告費用対効果を高めるのは、十箇条の前段にある広告クリエイティブを演出する商品設計や原料選定です。

たまに、効果ばかり求めて、全く売れない、いや全く売らない販売者もいる。
効果で売れる売れないが決まる訳ではない!
それは、自己満足でしかない。

また、ビタミンやミネラルは、まめ鉄を例外として、なかなか差別化戦略のツールには使いにくい。まぁ、お得感を演出することはできるだろう。
何れにしても、ビタミンやミネラルは、広告クリエイティブにも利用しにくく、縁の下の力持ちでしかない。

なお、広告クリエイティブに利用する場合は、強調表記を見越して、必ず栄養成分表示に含有量を記載しておく必要がある。
リスクが高まるという理由で、記載させない製造者やOEM会社は少なくない。一方、今後の広告規制で、記載がないと広告クリエイティブも謳えなくなる可能性があるので、備えておくべきだと思う。

そもそも、こういった栄養成分の配合量という情報は、消費者の信用を得るためにも、できるだけ表示しておくべきだと思う。
実際に利用する際に含有量を確認しやすいように配慮すべきだろう。

この点は、時代が変わっているから、顧客の成功を演出するため、考え方を変えるべきである。

例えば、Amazonなんて、大きく変化してきている。ドンドン、米国基準の管理に近付いてきている。



特に、新規登録の場合、パッケージに特徴成分を強調表示したり外枠で含有量表示した場合、ほぼ、分析データが求められる。増し仕込みや、分析データの準備が必要になってきている。

この流れは、確実に、米国基準に近付いていくだろう。

AIで画像の文字を認識して、広告表現までチェックし始めと、いろいろな問題が出てくるだろう。こういった変化は、いきなり一斉に行われるのではなく、少しづつ段階的に行われていくだろう。

なお、この十箇条の8番目には、裏メッセージ もあったりする。

ある意味、効果や体感も必須です!
成功のためには。

広告クリエイティブだけで構成されたゴミ商品は、リピート率なんて、定期縛り以外ほぼゼロに近いため、リピートで稼げない。
もしくは、利益を出すため、1回の注文で広告費を回収するモデルが必要になり、消費者を騙すクリエイティブで攻めるしかない。

下記ページにある通販方程式で考えると、一目瞭然です。



そんなビジネスモデルは、広告規制が厳しくなったり、消費者が騙されにくくなったら、あっという間にビジネスモデルが陳腐化してしまう。

実際、2021年の改正薬機法施行以降、ゴミ商品は、完全に自然淘汰されました。
広告規制が強化され、消費者を騙しにくくなり、広告費用対効果が一気に下がった結果、利益が全くでなくなった。自然淘汰された理由。

まぁ、今後、市場競争がますます激化されるでしょうから、ある程度の効果が示される商品でなければ、リピート率とLTVで勝負して設けていくことも大変になっていくでしょう。
そういった先を見据えた商品開発が求められてきているのです。

だからと言って、決して機能性表示食品での展開が正解ではない。
特に、中小企業の場合。

機能性表示食品市場の問題点として、中小企業には独創性を打ち出しにくい。そうすると、大手さんのパワー勝負に負けてしまいがちになってしまうからです。

かつ、昨今、大手さんは、オリジナル原料(機能性表示食品対応)で、独創性まで打ち出してきます。

市場が飽和しつつある今、非常にレベルの高い商品開発が求められ始めているのです。

OEM顧客のほとんが中小企業である弊社としても、中小企業が生き残っていくための努力(サービス提供)を淡々と行っていくしかないのです。