先日、弊社のある素材の機能性表示食品対応について、なぜ?こんなに時間を要するのか?という質問を受けた。
今からヒト臨床試験実施予定を伝えていたから、1年くらいで対応できると思われていたようです。

まぁ、適当にやれば、ヒト臨床試験くらい終えることはできるだろう。和文で投稿すれば、論文投稿までは可能だろう。

一方、最低でも1000万円以上の研究開発費を投じる必要があるため、適当にはできない。
しっかり、少しでも高い確率で有効性が示されるプロトコールを慎重に組まなければならないし、ヘルスクレームの文言も加味しなければならない。
加えて、裏で特許戦略との兼ね合いもある場合がある。

また、弊社は、日本だけでなく、海外展開を見据えているため、英文論文で投稿することを前提としており、かつ時間がかかってもインパクトファクターもなるべく高い論文に投稿したいと考えている。



ぶっちゃけ、上記の記事では述べませんでしたが、今の流れを見ていても・・・・
今後、機能性表示食品のベースとなる論文でインパクトファクターまで科学的根拠の部分で問われてもおかしくない。

最近、米国とビジネスでは、ヘルスクレームを謳う際、雑誌のレベルとしてインパクトファクターを問われることも出てきている。

まぁ、こういった形で試験を実施する場合、機能性表示食品に対応する前、以下のようなタイムスケジュールになるだろう。

プロトコール作成・検証:6~12ヶ月
実施・解析:6ヶ月程度
論文作成・英文化:6ヶ月程度
論文の投稿・受理:6~12ヶ月
SR:3~4ヶ月
機能性表示食品申請・受理:4~12ヶ月

まぁ、これは、弊社において、いろいろ兼任している私一人で担当しているからというのもあるだろう。
専任の研究員がたくさんいる大手さんでは、もっと早く対応できるだろう。

まぁ、何れにしても、好き勝手言う人達は、たくさんいる。特に、化粧品業界を含めた異業種から参入されている会社さん。

私としては、精一杯、淡々と進めるだけです。