先日の続編。どうしたら?原料が選ばれるようにするか?について。これからの原料メーカーに重要なこと。少し具体的にノウハウを公開しようと思う。



なお、決して、飲み営業ではない。弊社は、ランチしても、夜の会食は、ほぼない。

まず、原料は、なるべく独自性が強いことが条件。なければ、独自性を作る必要がある。

独自性には、いろいろな独自性がある。
例えば、中国産原料を国内製造が謳える原料に変えるのは、NMN以降、常とう手段になっている。

だたし、単に倍散するだけでは、原産国表示を変えることができないという指導も消費者庁から受けているので、流動性を変えるだけでは、偽装表示なりかねない。

原則、科学的に構造が変わっていることが条件。リポソーム化も、実際、構造や吸収率が変わっているから原産国表示を変えるマジックに利用できるのだが、リポソーム原料は、(特に錠剤で)製剤化した際に、リポソーム構造が維持できているか?という問題も生じる。

まぁ、いろいろなマジックがあるが、加工賃が高い場合もあるので、それなりに高い原料に加工を施すか、吸収率を加味したらコスパが良くなるような原料である必要がある。
吸収率については、最低限、動物試験でのエビデンスが必要だろう。ただし、何らかの論文を活用するのも一手。

いろいろな独自性の演出法があり、新たな規格成分を設けるという独自性創出法もある。

例えば、ペプチドなんて、無限に存在し、機能性関与成分に利用することもできる。ただし、それが機能性関与成分だと押し通すためには、それなりの研究開発が必要だろう。

基本、分析スキルによる差別化は、弊社は、OEM商品でも頻繁に行っている。例えば、5-デアザフラビンなんて、そのうち、偽物対策に厳しいAmazonから第三者機関での分析データを求められるんだから、弊社は、その分析の実現から取り組んでいたりもする。
理想は、試薬から作ることだろう。

次に、販売者と共に独自性部分を用いた売れる広告クリエイティブ開発が不可欠!
ここが一番重要。

それを行うには、原料メーカーもOEM事業を積極的に行う必要がある。



また、販売会社(特に通販会社)と直接取引することも重要。実際、弊社の原料売上割合も、直接の取引が多い。

原料売上構成

加えて、直接やり取りしながら、お金の流れだけ異なるケースも存在する。
一部の受託加工会社さんは、各営業マンならびに販売者さんとガッツリと広告クリエイティブの話をしている。
なお、弊社は、商流によって、提供しているサービスと提供していないサービスがある。

まぁ、良い顧客を見つけて、その商品が売れたら、必然的に模倣品を作ろうとする販売者が、その原料を指定して商品を作り出すだろう。
そうすると、必然的に、OEM供給のチャンスも増えるし、原料が売れるようになる。

この循環を作ることが最新の原料マーケティング手法です。
顧客と共に、原料を育てていく必要がある!

そのためには、広告クリエイティブもたくさん勉強しなくてはならない。基本、媒体毎に、広告審査基準が異なるので、かなりの経験が必要。まぁ、広告クリエイティブを数多く作ってきた経験者を採用するのも一手だろう。

さらに次のステップ、独自性を持たせた原料に対して、研究開発費を投じることが重要。安全性データを積み重ねたり、有効性ヒト臨床試験を実施したり、いろいろな方法があるだろう。

いきなり、売れるかわからない原料に対して、一気に研究開発費を投じるには、リスクが伴う。販売量が増えて、研究開発費を投じるだけの価値があると判断した時に、見合った額を投じるべきだろう。

ここら辺は、弊社がとても厳しくジャッチしているところで、多額の研究開発費を定期的に投じていても、弊社が無借金で運営し続けれている理由の部分でもある。
ここのマネージメントは、時代によっても変わるので、非常に難しい。実は、私の原料事業のコンサルでは、こういったことも行っている。

これらは、私のブログでも頻繁に出てくる

付加価値戦略 ってやつです。

ちなみに、海外では、当然のことであり、問屋商社という商習慣もなく、原料の販売権を購入したり、年間販売量の確約で得るものである。
日本も、海外に近づいてきていると考えて良いと思う。

さらに次の次のステップでは、特許戦略も加わってくる。
勘違いしている人たちも多いのだが、特許戦略は、研究開発の結果が出たら公開前に行うがが理想である。
試験前に特許申請を行うことも、早過ぎなくはない。

なお、研究開発費を投じるためには、開発予算として、それなりに高めの原価率設定を行っておく必要がある。
その価格決めが難しいところであり、時には、方針を変える必要がある。

ぶっちゃけ、まめ鉄は、今、かなり安価(低粗利)に供給している。ベースサプリの原料でもあるし、研究開発費をそこそこ当時終えたからだと思う。ただし、その分、為替の影響も受けやすくなってきている。
利益に余裕がないので、円安になったり、原価が上がったりしたら、すぐに値上げせざる負えない状況がある。

原料のライフサイクルが進んで来たら、いろいろ考えなければならなくなる。次の投資のために、準備が必要である。
例えば、品質を落とさずに原価を落とす努力を行ったり、安定供給のために粗原料を確保したり、何らかの認証を取得するための試験を実施したりする。

国内でしか流通していない原料は、当然、海外に進出していく必要がある。
グローバルに戦っていく必要があるので、それなりの投資が必要になる。



選ばれていくためには、絶え間ない努力が必要になってきます。
そんなに甘いビジネスではないことだけは、確実だろう。独自性=ポテンシャル、すなわち、投資価値になってくるので、その見極めも非常に重要。
まぁ、単なる輸入商社じゃぁ、ビジネスが先細ってしまう時代。また、価格だけの原料は、余程大きな額を動かさない限り、あまり儲からない。

最後に、最初に戻って、序列についてだが、本当にその序列が正しいか?は、各社が判断すればよいことだと思う。
我々、原料メーカーは、決してレベルが低い仕事を行っているとは考えていない。上記の通り、むしろ、学術的にもレベルの高い仕事をしていると自負している。機能性表示食品制度が施行されてから、一層高まったと思う。
勝手に見下すなら、勝手に見下せばええ。

実際、私は、年がら年中、英文でも文献を読み続け、大学の先生方とディスカッションし、理化学試験や臨床試験などを繰り返し、英文論文も発表し続けている。かつ、英語も用いて、世界を相手にビジネス展開している。
それでも、肩書きを示さずに営業担当していると、見下してくる人達は、後が立たない。工場の購買・品管、商社の若者、大したことないマーケティング会社の社員達など。
見下す人は、逆に心の中で見下している。

前回の記事の通り、過去に囚われ、序列をひけらかして対応しても、何も良いことがない。

まぁ、変化できない企業は、どんどん落ちぶれていくだけ、その本質は、普遍だろう。