最近、空手の指導で、非常に悩んでいることがある。
練習内容についてです。

一般的に、空手の指導は、基礎稽古から始まり、基礎稽古を徹底しつつ、形や組手の実戦稽古も行っていく。
でも、それって、ゴールデンエイジの小学生に対してではなく、高校生以降の練習プログラムでは?と疑問を持ち始めた。

また、一部の強豪チームは、移動稽古などの基礎練習は行わず、ラダートレーニングなどを多く取り入れている。
それって、ゴールデンエイジの期間の練習内容で大きく左右される運動神経を強化するためなのだろう。

この時期に運藤神経を良くするには、1)リズム能力、2)バランス能力、3)変換能力、4)反応能力、5)連結能力、6)定位能力、7)識別能力から成り立つコーディネーション能力を高める必要があるとされています。



そもそも、空手(特に組手)稽古は、こういった要素を多く持っている。
基本、蹴りは片足で蹴るわけだし、回し蹴りを蹴っても、軸足を回してバランスを取ったり、フットワークでリズムを取ったりもする。
組手の試合なんて、反応能力が高くなければ、絶対に勝てない。
そういった効果もあり、うちの娘も、ずっとスポーツテストA。今でも。

今の時代、もっともっと稽古内容を工夫し、空手の基礎をコーディネーショントレーニングに組み込むことで、運動神経を強化しつつ空手も上達させる必要があるのだろう。

そういった「空手のコーディネーショントレーニング」を作り上げるのが今後の私の指導者としてのテーマ。
子供って、飽きやすいので、少しでもたくさんのバリエーションがあった方が良いだろう。

ぶっちゃけの話、子供達の中でも、空手の前に体操やダンスをやっていた子供達は、確実に空手の上達も速い。
それは、もう運動神経開発が行われ始めていたから。

反対に、なかなか空手が上手くならない子供達も存在する。そういった子供達は、やはり運動神経の部分で劣っている部分がある。
小4で野球を始める前の自分でもある。
こういった状況を鑑みると、繰り返しの空手の基礎稽古より運動神経を強化するコーディネーショントレーニングに重点を置いた方が空手も上手くなるのではないか?と感じ始めている。
急がば回れ。

さらに、なかなか空手が上手くならない子供達の中には、集中力がない子も多く、繰り返し行う空手の基礎稽古を長く集中して続けれないケースも多い。
こういった子供達は、遊びか感覚で楽しみながら、家庭でもコーディネーショントレーニングを行った方が良いのだろう。特に、低学年の子供達は。

空手の動きでなくても、足を上げるだけのものだったり、手をグーパーグーパー握るものでも良いと思う。理想は、リズム性はありながら、手と足を同時に使い、ランダムな組み合わせで動くこと。
この動画などが参考になると思う。

家でも行ってもらいたい。

ラダートレーニングも、代表的なコーディネーショントレーニングの1つ。組手の稽古には、マストで入れていく必要があるのだろう。
何より子供達が楽しいから。うちの子供達も、今でも楽しかった練習の1つと言っているし。



今、私は、組手の稽古で、待ち時間を作らないように組み入れています。
グーパーのラダーでは、グーの時に突きを交互で入れさせています。いろいろなバージョンを開発中。

最後に、残念ながら、多くの子供達は、中学入学時に部活が始まり空手を辞めてしまう。こういったコーディネーショントレーニングは、中学での部活でも活きてくるだろう。
空手の役割って、この小学校の時期の運動神経開発なんだろうなぁと感じてしまう、今日この頃です。黒帯は、空手を続けたという頑張りの証でしかない。

まぁ、空手を子供にさせるご両親の多くは、黒帯を取らせることが一番の目的であり、そういったご両親は、黒帯だけでなく、運動神経の開発を行ってくれるような指導の方が望まれるだろう。
こういった運動神経開発が、黒帯を少しでも早く取る一番の近道かもしれないし、小学校卒業後も空手を続けてくれる要素になるのかもしれない。
少し、考え方を変えて、コーディネーショントレーニングを強化していこうと思う。