本日、薬理と治療の6月号にて、非変性Ⅱ型&Ⅺ型のヒト臨床試験が公開されました。以下の記事でも裏話として紹介させていただきましたが、いろいろ苦労いたしました。
次は、機能性表示食品対応に向けて、淡々と進めていくだけです。
さて、最近、鮭鼻軟骨抽出物を用いた機能性表示食品で、非変性Ⅱ型コラーゲンを謳う商品が増えてきた。特に、Facebook広告で。
一部の機能性表示食品では、機能性関与成分が非変性Ⅱ型コラーゲンになっていない。機能性関与成分は、Ⅱ型コラーゲンなのに、非変性を謳っている。
また、最近、アミノ酸分析法だけで、非変性Ⅱ型コラーゲンの関与成分で機能性表示を行う商品も出てきた。
前者は、後者が出てきたからだろう。
これ、UC-II 側からも、怒られるだろ!
近年、彼らも、適正に非変性Ⅱ型コラーゲンを謳うため、いろいろな苦労が見え隠れする。
2種類の規格が存在するのも、その定量方法の見直しによるものだろう。
そもそも、サケ鼻軟骨由来非変性Ⅱ型コラーゲンに限らず、非変性コラーゲンは、以下の案内の通り、非変性であることやコラーゲン型を証明できる分析方法で分析する必要があります。
非変性Ⅱ型コラーゲンを機能性関与成分として申請しようとした際、消費者庁も、アミノ酸分析法では、非変性であることやコラーゲン型を証明できないから非変性Ⅱ型コラーゲンでの申請はダメであるという見解でした。
我々も、現在の電気泳動法を確立するまでは、DSC分析を実施し、原料の状態で非変性であることを証明していました。それでも、製品としての証明を求められていました。
加えて、既存のサケ鼻軟骨由来(非変性)Ⅱ型コラーゲンの定量分析では、ヒドロキシプロリンの由来がすべてⅡ型であるという仮定で表示されている。
一方、約2割がⅪ型であり、分析結果も間違っており多く表示されていることになる。
何れにしても、何らかの対応が求められるだろう。
我々側が刺さなくても、鶏軟骨非変性Ⅱ型コラーゲン側の会社さん(原料メーカーさん、販売者さん)が刺すだろう。
まぁ、私たちも、当初、同じような間違えをしていましたから・・・詳しくは、以下ページの経緯を紹介した裏話を参照。
また、生のサケ鼻軟骨でアミノ酸の組成分析を行えば、サケ鼻軟骨由来コラーゲンのヒドロキシプロリンからの換算係数は、15ではなく12.7を使用すべきであることが一目瞭然になる。
同時に、換算係数の妥当性を検証すべきだと思います。
12.7の係数より、15の係数の方が18%多くコラーゲン量を検出できますからね。ちなみに、コラーゲンのプロである一般財団法人 日本皮革研究所では、12.7が用いられています。
さて、我々も、本論文を用いて、機能性表示食品対応を進めていくのですが、いくつかの課題が残されています。
1. 電気泳動法の定量限界の問題
2. Ⅺ型コラーゲンの作用メカニズムにおける問題
原則、電気泳動での定量分析は、外部委託する予定。
N数を増やして、電気泳動法での分析結果とアミノ酸分析法での分析結果の一致性も検証していく必要があるだろう。
まず、前提として、現時点において、アテロ化せずにⅡ型コラーゲンとⅪ型コラーゲンを分離することは不可能。
そもそも、非変性コラーゲンって、高分子であり、水に溶けない。だから、分離しにくい。
別々に、定量分析用の抗体を作るのも困難。
したがって、希少コラーゲンとも呼ばれるⅪ型コラーゲンの機能性を検証するのは、非常に困難。一方で、まぁ、サケ鼻軟骨由来では難しいかもしれないけど、他のⅪ型コラーゲンで検証されていない訳ではないので、何とか試行錯誤してみようと考えています。
まぁ、先は長いですが、ぼちぼち頑張っていこうと思います。
次は、機能性表示食品対応に向けて、淡々と進めていくだけです。
さて、最近、鮭鼻軟骨抽出物を用いた機能性表示食品で、非変性Ⅱ型コラーゲンを謳う商品が増えてきた。特に、Facebook広告で。
一部の機能性表示食品では、機能性関与成分が非変性Ⅱ型コラーゲンになっていない。機能性関与成分は、Ⅱ型コラーゲンなのに、非変性を謳っている。
また、最近、アミノ酸分析法だけで、非変性Ⅱ型コラーゲンの関与成分で機能性表示を行う商品も出てきた。
前者は、後者が出てきたからだろう。
これ、UC-II 側からも、怒られるだろ!
近年、彼らも、適正に非変性Ⅱ型コラーゲンを謳うため、いろいろな苦労が見え隠れする。
2種類の規格が存在するのも、その定量方法の見直しによるものだろう。
そもそも、サケ鼻軟骨由来非変性Ⅱ型コラーゲンに限らず、非変性コラーゲンは、以下の案内の通り、非変性であることやコラーゲン型を証明できる分析方法で分析する必要があります。
非変性Ⅱ型コラーゲンを機能性関与成分として申請しようとした際、消費者庁も、アミノ酸分析法では、非変性であることやコラーゲン型を証明できないから非変性Ⅱ型コラーゲンでの申請はダメであるという見解でした。
我々も、現在の電気泳動法を確立するまでは、DSC分析を実施し、原料の状態で非変性であることを証明していました。それでも、製品としての証明を求められていました。
加えて、既存のサケ鼻軟骨由来(非変性)Ⅱ型コラーゲンの定量分析では、ヒドロキシプロリンの由来がすべてⅡ型であるという仮定で表示されている。
一方、約2割がⅪ型であり、分析結果も間違っており多く表示されていることになる。
何れにしても、何らかの対応が求められるだろう。
我々側が刺さなくても、鶏軟骨非変性Ⅱ型コラーゲン側の会社さん(原料メーカーさん、販売者さん)が刺すだろう。
まぁ、私たちも、当初、同じような間違えをしていましたから・・・詳しくは、以下ページの経緯を紹介した裏話を参照。
また、生のサケ鼻軟骨でアミノ酸の組成分析を行えば、サケ鼻軟骨由来コラーゲンのヒドロキシプロリンからの換算係数は、15ではなく12.7を使用すべきであることが一目瞭然になる。
同時に、換算係数の妥当性を検証すべきだと思います。
12.7の係数より、15の係数の方が18%多くコラーゲン量を検出できますからね。ちなみに、コラーゲンのプロである一般財団法人 日本皮革研究所では、12.7が用いられています。
さて、我々も、本論文を用いて、機能性表示食品対応を進めていくのですが、いくつかの課題が残されています。
1. 電気泳動法の定量限界の問題
2. Ⅺ型コラーゲンの作用メカニズムにおける問題
原則、電気泳動での定量分析は、外部委託する予定。
N数を増やして、電気泳動法での分析結果とアミノ酸分析法での分析結果の一致性も検証していく必要があるだろう。
まず、前提として、現時点において、アテロ化せずにⅡ型コラーゲンとⅪ型コラーゲンを分離することは不可能。
そもそも、非変性コラーゲンって、高分子であり、水に溶けない。だから、分離しにくい。
別々に、定量分析用の抗体を作るのも困難。
したがって、希少コラーゲンとも呼ばれるⅪ型コラーゲンの機能性を検証するのは、非常に困難。一方で、まぁ、サケ鼻軟骨由来では難しいかもしれないけど、他のⅪ型コラーゲンで検証されていない訳ではないので、何とか試行錯誤してみようと考えています。
まぁ、先は長いですが、ぼちぼち頑張っていこうと思います。