医薬品成分(エフェドリン)がサラシア原料に混入した問題が起こり、追加で、同工場で製造された別メーカーの原料で追加の混入問題が起こっている。

その影響から、原料製品のコンタミ管理に対して、非常にうるさくなってきている。
とんでもなく、アホみたいな要求をしてくる受託加工会社も出てきている。

某販売者さんは、小分け工場も含めて、工場内・同一ライン内で用いられているアレルゲン原料のチェックを行っているが、これが標準化しそうだ。

ちなみに、弊社は、この販売者に製造工場と小分け工場の両方で取り扱いアレルゲン原料の報告を行っている。
実際、本質的なことを考えると、必要ない訳ないはずがなく、トラブルが起こった場合、報告していなかったら、もの凄く大きなトラブルに発展するから。最悪、会社が潰れる。

なお、弊社の小分け工場で取り扱っている原料は、以下の通り。グループ会社の小分け工場は、OEMがメインビジネスであり、日々いろいろな原料を小分け出荷しているので、必然的に多くなってしまう。

大豆まめ鉄(大豆抽出物)、大豆イソフラボンなど
やまいもジオパワー15(山芋抽出物)※PCRの検査では陰性
さけ:各種鮭鼻軟骨抽出物、鮭コンドロイチン
乳:各種乳酸菌、ラクトフェリン、乳清カルシウム
ゼラチン:豚コラーゲンペプチド
りんご:りんご食物繊維、リンゴセラミド
ごま:ゴマエキス末
卵:卵黄ペプチド、卵殻カルシウム
かに:キトサン、グルコサミン塩酸塩
えび:グルコサミン塩酸塩
バナナ:植物発酵エキス末

特に、大豆・やまいも・さけは、弊社の主力原料なので、小分け頻度も多い。それ以外は、月に1回あるかどうかだろう。なお、鮭鼻軟骨抽出物は、1kg体の梱包をリナイス社が行っているため、コンタミのリスクは極めて低い。

大手さんは、弊社グループ会社同様、受託加工会社さんにも、同様な調査・報告を行わせているだろう。
その場合、支給原料まで把握しなければならないため、非常に労力がかかるだろう。

実際問題、小分けを委託先工場に依頼しているけど、委託先の小分け工場のアレルゲンを管理・報告をしている原料メーカーは、ほぼ皆無だと思う。
小分けしていない梱包体の報告しか行われていないだろう。

ぶっちゃけ、発端となっているコンタミ問題は、本当にコンタミ問題と言って良いものだろうか?
検出している量から鑑みると、単に、洗浄工程を行っていなかっただけではないだろうか? 常識的に考えると、ありえない。

紅麹問題と同様、本質とは異なる管理だけが強化されていく。
紅麹問題も、実施されるべき管理や対応がなされていなかっただけ。

どちらも、製薬・薬品会社。

そもそも、医薬品GMP準拠と言っても、どこかがGMP認証を与える訳ではない。だから、こういった問題が起こるんだと思う。
近年、食品メーカーより医薬品メーカーの方が不祥事が多い一因でもあると思う。

無駄に管理コストだけ上がっていく・・・
とばっちりでしかない!

なお、アレルゲンの混入については、事件が起こった場合、きちんと起因を特定できるのだろうか?

まずは、工場が全ての原料のキープサンプルでアレルゲンのPCR検査を実施し、チェックすべきなんだろうけど、きちんとキープサンプルが保管されているとは限らないし、同一ロット内でも部分的な汚染が起こっていたら、特定できない。

例えば、一緒に小分け作業して、舞っていた微粉が混入してしまった場合、表層だけなど、部分的にしか汚染しないだろう。
この程度のコンタミだったら、PCR検査でも、検出しない可能性も高いだろう。

だからと言って、問題となったアレルゲンと原料製造工場・小分け工場からの調査結果を用いて、起因と断定するには無理がある。参考程度だろう。
同日に、アレルゲン原料が小分けされていたら、コンタミした可能性は高まるだろうが。
そんなことしたら、開示自体がリスクとなり、どこも隠ぺいするようになる。現状、弊社のようにしっかり報告している会社も少ない状況ですから。

また、細かいこと言うと、オキアミのように甲殻類アレルギーを引き起こすが、エビだとあるのに、オキアミだと法的に表示する義務/必要がないものもある。

そもそも、アレルゲンの混入管理に関しては、限度があると思う。
舞って落下してくるアレルゲン混入を防ぐため、アレルゲン毎に施設を変える訳にもいかない。

まぁ、小分けでも、表示義務がある「卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに、くるみ」の8品目(特にアレルギー症状が重篤なそば・落花生)は、施設を変えた方が望ましいのだろうが、それでも大変。作業日を分けるのが限界だと思う。

最後に、コンタミの管理に関しては、結局、販売者>工場>原料メーカーと降りてくる訳だが、あまりにも厳しい管理を求めると、使用できる原料がなくなってしまう。

でも、品質責任者は、己の責任/リスク回避のため、無駄に厳しい管理を押し付けてくるだろう。
実際、アホみたいな証明書依頼や強化された調査書が多く届いている。

米国のように認証主義的・エビデンス主義的に管理される方が合理的だと思う。
認証やデータさえあれば、それ以上は求めてこない。調査書を求められた記憶もない。まぁ、顧客の輸入者が求められているのかもしれんが。

ちなみに、FSSC22000が代表的だが、第三者機関GMP認証の中には、抜き打ちチェック点数型の認証も存在する。
小林製薬・松浦薬業だけでなく、小林化工や日医工などの不祥事医薬品より、食品の方が厳しいのでは?と思うこともある。
もちろん、富士化学さんのように健康食品原材料GMPおよびFSSC22000の認証を取得している医薬品会社も少なくない。

日本も、認証主義で、意味ののない書類管理は最小限にしていくべきだと思う。
業界の共通フォームを最大限利用し、不足分のプラスアルファだけの管理を行っていくべきだと思う。そもそも、原料の製造条件なんて、開示する必要はない。

品管って、完璧主義で行うものだろうけど、時には、自分で自分の首を絞めてしまうこともある。
それを上手くバランスとるのが経営者であり、最大手の受託加工会社は、そのバランスを取るのが非常に上手い。

品管の位置を独立させるか、工場の下に置くかでも管理体制が変わってくる。独立させて強力な権限を持たせることが流行りのようだが、必ずしも上手くいっているとは思えない。
個人的意見として、正直、品管の長がドラフトを書き、全てを把握しているゼネラリストが最終判断していくのが理想だと思う。

まぁ、正解はないので、できることを最大限やっていくだけだと思う。