昨今、紅麹問題の影響で、原料の品質管理やクレーム対応に対して、業界全体がとても敏感になってきている。

弊社のOEMでも、1月2月にアガベイヌリン原料の異味問題が起こっていて、採用原料を切り替えを行っていました。
今考えると、切り替えしておいて良かったと思っている。

もし、この異味問題が表面化するのは、4月であろうと予測され、紅麹問題の影響も大きく生じた可能性がある。
今考えると、恐ろしくて仕方ない。

今回、この異味問題では、官能規格はないけど、明らかに薬品っぽい味であり、ほのかに甘い美味しい味が損なわれていた。
そして、気持ち的なものもあるのだろうが、摂取後、気分が悪くなった者も数人出た。

このロットの原料を使用して商品供給した場合、仮にクレームにならなくても、定期コース離脱は、かなり起こっただろう。

私は、口に含んだ時の感覚や味(ピリピリして泡立つ感じ)から、個人的な見解として、サポニン除去が上手く行われいない可能性を疑った。

サポニンなどの不純物を原料から抜く場合、一般的に吸着剤を利用する。
その吸着材の吸着限界を超えた状態で製造が行われ、部分的に不純物が原料に残留したなどの可能性が疑われた。
何れにしても、目に見えない成分の管理なので、味などの官能試験等で残留を確認する必要がある。

何れにしても、弊社ならば、絶対に原料流通させない味だった。
この原料は、味が非常に大事。
規格に無いという問題ではない。
無理やり利用して流通させた場合のリスクを考えると、供給を止め、製造工場と共に、原因追求を徹底して行っただろう。
最悪、会社が潰れかねない。

一方、原料メーカーは、品質に問題ないとコメントし、別の会社に供給するから弊社サイドには供給しないという通達を出してきた。
この対応が決定的になり、この問題が再度起こることも加味して、原料を切り替えることにした。

原料を切り替えることで、どうしてもコストアップと納期遅延が起こった。
この遅延による顧客の定期コース離脱を最小限に留めるため、弊社がコストを負担して割高なコストでの緊急製造も行った。
それでも、問題となる原料での製造を止め、原料を切り替えることにした。
これが、弊社の姿勢。
こういった対応を行わないと、信用は保たれない。

率直に言うと、切り替えを決断した一番の理由は、原料メーカーのリスクマネージメントに対する不信感です。
仮に大きな回収問題になっても、逃げられてしまう可能性もあるし、弊社も顧客も、無事では済まない。

過去、大麦若葉エキス末の放射線殺菌問題において、原料メーカーが倒産し、間に入っていた商社も受託加工会社も大きな損害を受けた結末を見ている。
この原料事業のリスクを肌で感じた。胸が締め付けられるような想いだった。

やっぱり、トラブルが起こった場合の対応って、とても大事だと思った。

そして、こういった原料トラブルのケースでは、特に中小企業の原料メーカーの場合、現場(営業や品管)と経営者の判断が分かれることがある。

現場が供給を止めたくても、損失を嫌った経営者が供給を続ける判断を行ってしまう場合がある。
特に、経営者が現場を知らない場合。

最悪なケースとして、担当者に押し付けて、知らないふりする経営者も少なくない。
私も、過去、そのような経験をしたことがある。
そんな会社は、優秀な人材が残らないから、必ず淘汰されていく。

原料選定を行う場合、こういった「原料メーカーの経営体質」も含めて判断を行う必要がある。

常時在庫を全く持たず納期保証しないメーカー
担当者がコロコロ変わるメーカー
売れなきゃすぐに終売しちゃうメーカー
原料製品に全く投資するつもりがないメーカー
売上のために虚偽・捏造まで行うメーカー
いろいろある。

私も、過去・現在、ビジネス上で起こる多くのトラブルに対して、私自身が主体となって対応し続けているので、私のトラブル対応に対するジャッチは、非常に厳しいと思う。

原料のことも良く知っているし、輸入通関のことまで良く知っているから、取引を行う原料メーカーからすると、非常に嫌な相手だろう。

日本の健康食品サプリメント原料事業は、他の国と異なり、即納が基本となり、トラブルによる納期遅延に対して理解がない。
すぐにペナルティーを求めてくるような会社もあるので、それも加味したマネージメントが非常に大変。

なお、このトラブル対応は、中小企業だから悪い・大手企業だから良いというものではない。
自社のリスク回避だけで、最悪な対応をしてくる大手企業も多数存在する。特に、中小企業に対して。

まぁ、弊社としては、しっかりリスクマネージメントを徹底しながら、お客様に喜んでもらえる良い原料・良い商品を提供していくのみです。