弊社の原料事業は、オンリーワン原料での展開をテーマにしている。それは、市場のコントロールを行うためという理由もある。

先日、弊社サイト上で、以下のような方針を示しました。



経緯は、複数社より、某原料供給先の広告クリエイティブに対して、クレームが入ったことに始まります。

クレームがあったのは、弊社が供給している鉄原料(まめ鉄)を一部だけ使って、その他の鉄素材も配合しているのに、全てがまめ鉄由来であるかのような表現。

景品表示法に抵触する表現だというクレーム。

実際、全てがまめ鉄でなく、すべてフェリチン鉄のような表現でも、優良誤認となり、景品表示法に抵触いたします。

弊社は、微量添加でまめ鉄やフェリチン鉄のクリエイティブ表現を行わせないように、原料として60mg/日(鉄として3mg)という配合量制限(下限量)を設けています。

そういった制限を設けなければ、酵素原料や乳酸菌原料のように、微量添されて、優良誤認のクリエイティブだらけの市場になってしまう。

しっかり配合している優良顧客を中心に被害を受けてしまいます。
一方、微量添加しかされなくなり、原料の市場供給量も伸びなくなります。結果、原料販売のLTVは小さくなります。

こういった荒廃した原料市場になると、原料に対する研究開発費も投じることができなくなり、真面目な顧客ほど淘汰されるという悪循環が生じてしまいます。

原料メーカーは、特に独自性の強い原料であるほど、市場荒廃防止をしっかりと行わないといけないです。

もちろん、原料メーカーが配合量などを制限すると、必ず販売者や企画会社などからの抵抗が生じます。
弊社でも、微量添加でも供給を求められたり、申請書/承諾書を偽った配合をされたこともございました。前者は供給を行わず、後者は供給を止めるという、徹底した管理を行ってきました。

上記のクレームに対しても、まめ鉄の商標利用を差し止め、供給中止も示唆した警告を行いました。
弊社は、これくらい徹底しております。
もちろん、こういった管理は、提出が条件となっている申請書/承諾書の内容が可能にしています。

ちなみに、米国では、こういった微量配合の問題は起こりにくいです。
おそらく、優良誤認で騙されたと、消費者から提訴される可能性があるからでしょう。
日本でも、微量配合による優良誤認の広告表現が多いので、行政が取り締まるのではなく、米国のような状況があっても良いんではないか?と思ってしまう。

まぁ、この優良誤認問題は、広告規制強化でかなり改善はしているものの、動画広告が増えてきており、抜け道も増えている。
動画広告だと、足が付きにくく、対策も行いにくい。
問題は、イタチのおいかっけこであり、今後も続くのだが、防衛を目的として原料メーカーの対応も変わって来ざる終えないだろう。

弊社としても、まめ鉄に関して、この方針を崩すつもりはなく、徹底管理していくだろう。
本原料に関しては、どうしてもOEM供給比率が高くて、価格面でも市場コントロールできているから可能なのだろうけど・・・。
それが正しかったかは、数年後の結果が示してくれるだろう。