毎日のように報道される小林製薬の紅麹問題ですが、問題は、原料製造管理にあったと思います。



ただし、未然に防げたか?というと、不可能な事件だと思う。
あまりにも想定外すぎる。
だから、自社の原料製造管理等について、疑うことをせず、初動が遅れてしまったのだろう。結果、大惨事となってしまった。

今後、機能性表示食品についても、規制が強化され、求められる安全管理基準が強化されるでしょう。可能性の高いものから、3つを予測してみました。

1. 原料の製造管理基準が強化される
cGMPレベルの管理が製造で要求されるようになり、原料製造工場に、GMP認証やISO22000認証などが求められる。

2. 原料に対する求められる安全性データ基準が強化される
原料の安全性データが米国並みに求められる。すなわち、GRASもしくはSelf-GRASのレベル(90日反復投与毒性試験の査読付き論文への投稿など)。

3. 相乗性による安全性評価が求められるようになる
例えば、SRによる複合処方商品の場合、商品毎の安全性チェック(3倍量もしくは5倍量でのヒト安全性試験の実施)が必須になる。

1に関しては、そうされるべきだろう。
まぁ、今の時代、大部分の原料が満たすと思う。

日本は、2の部分に対しても、緩い。
米国相手にビジネスを行っていると、最低限、反復毒性試験データを求められるし、大きくビジネス展開するなら、Self-GRASくらいが必要になる。
まぁ、暗黙の了解として、一定企業以上は、28日以上の反復毒性試験データがないと取り扱わない企業も存在するのだが、米国に比べると、まだまだ緩い。

実際、この2点については、OEM案件の顧客からも求められるケースが増えている。
これらを簡潔にまとめて、調査書として求めたら、だったら供給を辞退するという上場企業からの回答もあったが、今のご時世、時代錯誤していると思った。
今の時代、SNS等で拡散される可能性もあるのに・・・とも思った。

3に関しては、今回の一件とあまり関係ないのだが、基準に加えられる可能性もなくない。
機能性表示食品に、トクホレベルの安全性が求められるようになれば、入ってくるだろう。

何れにしても、今年度中に、消費者庁は、何らかのアクションを示すだろう。
その内容に注目する必要があるだろう。

最後に、私も、長年、原料製品の供給事業を行い、何度も想定外のトラブルに直面したことがありました。
例えば、菌関係で言えば、分離フィルターの中に、一定時間の製造毎に耐熱性酸性菌が必ず繁殖し、原料のpHが安定化しないという問題も生じたこともありました。

こういった想定外のトラブルが起こった際、どのように対応し、処理していくかで会社の真価が問われます。
その後の信用につながります。

私自身、取引先には、小うるさく言わない反面、信用面で要望を満たさなければスパンんと切り捨ててしまう性格でもある。
大手企業に近い考え方。
長年、大手相手にビジネスを展開してきたからだろう。

今回の小林製薬の対応に対しては、初動の遅さで信用面を失ってしまった。
おそらく、他の事業に対しても、影響が出てしまうだろう。
この後、どのように信用を取り戻していくかがウォッチしていきたいと思う。