昨日でた週刊文春でサプリが叩かれると事前情報が流れたので、Kindleで買って読んでみた。



まぁ、細かい内容の紹介は控えますが・・・

叩かれた対象は、主に以下の3点かな。

機能性表示食品
・東洋新薬
・薬理と治療

東洋新薬さんは、無回答だったことが文春を怒らせてしまっちゃったかな・・・。
コメントが東洋新薬さんに対してだけ厳しい。

主には、機能性表示食品制度の甘さや盲点について、叩かれていました。

まぁ、私も、過去の記事で、査読付き論文の基準がインパクトファクターなどで制限が付くのでは?と予測しておりますが、文春さんが言いたいことはわかる。

一方、その制限を行ってしまうと、機能性表示食品の原料ビジネスは、完全に大手企業だけの領域に限定されてしまうでしょう。添加物系以外。

バイアスの件を指摘していましたが、確かに、薬理と治療は査読は、他の論文に比べて甘く、バイアスに対してあまり指摘されない。
海外論文でも、インパクトファクターが高い論文(一流科学雑誌)でない限り、薬理と治療ほどではないのかもしれませんが、バイアスに対しては指摘されるケースは少ない。
まぁ、まともに試験していればの話。

ちなみに、海外論文に投稿してくると、面倒なのは、とんでもないハズレ査読者に当たることがあること。
私は、今まで2回当たったことがある。
ハズレ査読者は、自分の分野の見解で考察を無理やり入れろと言ってきたり、海外と日本国内の栄養摂取基準等の違いを全く考慮しない、理由なく解析方法にケチをつけるなどの特徴がある。
加えて、リジェクトすればええのに、リジェクトもしない。とても意地悪。
過去、共著の先生と一緒に雑誌に抗議したこともある。

この論文に関する問題は、レベルが高めの海外論文では、プロトコールや生データを提出させる。
英語で提出しないといけないから大変。
今、こういった動きが加速している。

極論、今回の指摘では、査読の厳しさに限らず、プロトコールや生データのチェックの有無も論文に求められることになるのだろう。

医学関係の論文でも、こういった動きがあるのは事実、備えておいて憂いないし。

私も、すでに投稿先雑誌のレベルを少し上げている。そして、レベル別に、いくつかの海外論文をピックアップしている。
弊社は、海外展開があるので、必然的にグローバル戦略になる。

こんな記事が出ちゃうと、薬理と治療への投稿数も減ってしまうかもしれない。
ええとばっちり。

まぁ、文春さんが言っていることも正論。
業界は、真摯に受け止め、改善していくことが大事だと思います。


P.S.
やっぱり、健康食品サプリメントって、国民皆保険のない米国と違って、不用意に医薬品の領域に踏み込んではいけない。
以前にもコメントしたけど、機能性表示食品は、その不安定要素を有している。


私も、ずっと一線引いて、適度には機能性表示食品対応するけど、絶対に前のめりになることはなかった。
それでも、弊社は、ずっと成長し続けている。
そのスタンツは、今後も変えるつもりはない。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。