先日より、オンライン診療におけるサプリメント販売の記事を書いており、ぼちぼちのアクセスを集めておりました。ありがたいことで、クリニック開業のコンサルさんなどがTwitterでシャアしてくれたみたい

基本情報&商品設計編


結局、売る覚悟が必要になるのですが、医師は物売りではないので、売り方を知らない、どんな感じ利益が出るかも知らない。
だから、なかなかサプリメント販売事業を始めることができない。

ちなみに、以下のモデルが、年間の最低販売量でのモデル。

本品(ラベル以外のコスト):@750円 × 650個=487500円
ラベル:@50円 × 700枚+版代5000円=40000円
分析コスト:平均2~5万円
試作費:平均2~10万円
→NMNは10万円を超える場合も有
※青は初回のみ
 ↓
販売希望価格:4850円
患者さん特別定期コース価格:3980円(実勢価格)

売上=3980円 × 650個 = 2587000円
粗利=2587000円 - 487500円 - 40000円 = 2059500円※
※イニシャルコストを除く

うちの顧客でも成功している複数のクリニックは、1院でも、この倍量以上が毎月売れるので、単純計算で最低4800万円の粗利がでているわけです。
さらに、販売の物量が伴えば、原価率も下がる訳だし、先日も紹介している最も成功しているクリニックは、定期コースが積み重なって1院でも年間5万個弱も売っている。

ちなみに、最も成功している1院の累積納入数の推移。
totalsales

先日の記事でも、補足してコメントしていましたが、
大事なのはリピート性!
商品は、中価格帯(単品で5000円前後、定期コースで4000円前後)で、リピート性の高いものが好ましい。イニシャルの製造コストは、最小ロットで総額70万円前後。パッケージは、凝らずにできるだけシンプル(嵩張らないアルミ袋推奨)。

まぁ、オンライン診療のクリニックの場合、店舗販売で行われているようなコメディカルによる販売でもないので、コメディカルの人件費も圧縮されるだろう。

ただし、オンライン診療って、基本、件数をこなさなければならない。
顧客別に複数商品をオススメしても、時間のロスが起こるだけで、その時間ロスがそのまま収益ロスにつながる。
複数商品を作るにしても、基本、診療項目に対して1品が限界だろう。
単品で勝負することがオススメの理由です。

さて、販売オペレーションについてですが、基本、20秒以内に商品説明を終える必要がある。
なので、きちんと、紹介するタイミングを設定し、トークスクリプトも作成しておく必要がある。まぁ、理想は、混合診療にならんようなスクリプトを考えておくことだろう。
なお、売れ方が悪ければ、スクリプトを変える必要が出てきます。ここは、しっかりPDCAを回す!

最後に、先日も紹介した通り、大きいIT会社のオンラインクリニックができないことをやっていかないと、LTVも高い勝ちモデルは作れません。
要するに、未来はないということ。
トークスクリプトに関しても、開業医の先生にしかできないようなスクリプトにしなければならないですし、先生の信用で商品を販売していかなければならないです。

この領域、ドンドン攻め込まれているなぁ・・・。



P.S.
診療項目によって、サプリを売りやすい売りにくいの差は存在する。
オンラインのAGAは、基本、薬剤(ミノキシジルやデュタステリド)を送るので、一緒に発送しやすい。だから、売りやすい。
同じように薬を送る低用量ピル処方のオンライン診療だと、親和性の高いサプリが存在しないため、意外に難しいのかもしれない。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。