昨今、五輪の汚職問題で電通や大広(博報堂DYホールディングス傘下)の名前が挙がってきている。
ある意味、広告界の二大巨頭である。





こういった報道は、10年前ではありえなかっただろう。
特に、電通。
テレビ界を牛耳っていた訳だから、力で握りつぶしていただろう。

こういったことが起こる最大の理由は、タイトルの通り、

影響力低下

であり、もう少し詳しく説明すると、

テレビなどの電波媒体の影響力低下

でもある。
もちろん、ネット媒体への移行です。

そして、この兆候は、すでにリーマンショック後あたりから現れ始めていました。
私が広告代理店に所属していたころですね。

ほとんどのネット媒体が広告代理店を通さず直取引しかしないという動きが起こっていました。
これが大手広告代理店の影響力低下の始まり。
今や、広告業界を席巻するGoogle(Youtube)やMetaは、直取引が当たり前。

加えて、電通を専属窓口としていたコンテンツ:ルナルナ(MTI:ドコモと光通信)も、スマホ化の流れについていけなかったのもあり、鳴かず飛ばずの媒体になっちゃいました。
お仕事をご一緒させていただいた際も、ネット系が弱いなぁと感じていました。

そして、その数年後、電通さんのネット部隊で高橋まつりの過労死事件が起こりました。



当時は、弱い部隊だったから、大変だっただろうなぁ・・・
そして、こんな報道が行われるのは、影響力の低下が一気に始まっているんだろうなぁ・・・
というのが率直な感想でした。

極めつけは、コロナ。
コロナ禍で、これらネット媒体は飛躍的に成長し、広告代理店の影響力が益々低下したというわけです。

そして、五輪の汚職問題は、イケイケ時代のOB(団塊世代)が現役時代と同じ感覚で行ったのが事の顛末だろうと考えています。

こういった大手広告代理店の影響力低下は、今後も続くだろう。
この汚職問題は、さらに拍車をかけたのかもしれない。

これで森さんまで逮捕されたら、政界にも影響が出てしまうだろう。
まぁ、森さんレベルになると、そんな下手こかないだろうけど・・・。

時代の変化は、必ず起こるもの。
さて、どうなるんだろうか?

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。