最近、ビジネスの動きを見ていて、平家物語の冒頭と同じだなぁと強く感じます。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏ひとへに風の前の塵におなじ。
平家物語より


この冒頭では、この世のすべては絶えず変化していくものであり、どんなに勢い盛んな者も必ず衰えるという道理を示しています。

まさに、ビジネスも同じだと思います。
ただし、現代、この変化のスピードは、平家物語の時代より格段に速く、その変化のスピードは、IT革命後、さらに速くなり続けている。
そのため、頭の固い経営者は、ついていけなくなってきている。

ビジネス自身のライフサイクルが短くなり、調子に乗って奢っていると、あっという間に転落してしまう。
弱肉強食、厳しい世の中だと思う。
特に、健康食品サプリメントの業界は、業種間(販路間)でも浮き沈みが速く、常に新規開拓し続けなければ、あっという間にビジネスが萎んでしまう。

例えば、中国向けインバウンドや越境ECで成長していたOEM会社さんは、コロナ等により、いきなりハシゴを外されたように案件を失ってしまい、売上が急に落ちています。
まぁ、その責任を営業マンに問う会社も存在するようですが、この変化による急落は、営業マンの責任ではない。先を読み切れなかった経営の責任だと思う。
実際、中国への正規輸出向け商品で展開してた会社さんは、状況として、さほど悪くない。

また、原料メーカーの場合、原料への投資を行ってこなかった会社は、成長が止まっている、もしくはビジネスが先細りとなりつつある。

弊社も、毎年成長し続けているが、この冒頭を思い出し、奢らないよう自分に言い聞かしている。
過去、奢って落ちぶれた会社をたくさんみてきましたから・・・。

盛者必衰

まさに、そんな時代です。

だから、弊社は、内部留保を貯めて原料にも投資し続けるし、OEMも新規案件を常に狩りに行き続けている。
まぁ、無駄なお金を使えないので、集客は、業界紙広告を用いず、最も費用対効果の良いインターネット集客に限定しているのです。

今後、この変化のスピードは、ますます速くなっていくでしょう。
実は、世の中では、情報化により一気に加速して追いかけてくる途上国と、既得権益を作りながら必死に追いつかれないようにしようとする先進国の競争も激化しています。

一方、日本なども顕著なのですが、先進国では、グローバルに見て危機感を感じていない人達(特に若者)もたくさんいる。国内しか見ていないと、必然的にそうなる。反対に、海外に出て学んできた人材は評価され、必然的に格差が生じてくるのだろう。

実は、若い日本人を雇用することに躊躇してしまう背景には、上記のような理由もある。
なので、自分の子供達は、無理してでも海外に行かせたいと思っちゃう。娘は英語圏だろうが、息子は(反発するだろうが)中華圏が良いと勝手に思っている。
これも、時代の変化・・・
我々の時代では考えられない。

まぁ、我々も年を重ねるので、何とか時代の変化についていき、何とか生き残っていかなければならない。
必死です。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。