今回は、空手の指導者としての記事です。

空手という競技は、教えることがとても重要。それは、自分自身の技術向上に対しても。

例えば、上級生が下級生に教えるようになるだけでも、上級者の技術は、かなり向上するものです。
強豪チームは、このスキームがきちんとできあがっているものです。

下級生は上級生に憧れるので、上級生を目指して稽古するので、チームが強くなる正の循環を生じている。
これを作るのも、指導者の役割なのだろう。

また、我々のように、指導者の立場になってくると、指導を受けるチャンスが無くなってくる。

基本、初段以降は、指導の立場へと少しづつ移行していく。
もう参段くらいになると、指導を受けるチャンスは、かなり減る。更に高段位の指導者は、おそらく、もっと指導を受けるチャンスが減るだろう。

基本、審判やコーチ(指導員)の資格を取ることで、講習会を受けて自分の技術向上も学んでいくしかないのだろう。

先週、先々週と、審判の勉強会や講習会に参加し、昨日、師範とも話していて、よく理解できた。

例えば、審判の講習会を受けると、自分の流派以外の形の留意点も学ぶことができます。
また、同時に、他流派からの視点も見えてくるので、オープンな試合で点数を取るための秘訣も見えてくる。

一例を紹介すると、先週の審判講習会でも留意されていたのですが、松濤館だけ、前屈立ちは、横幅が広い。
そのため、他流派の審判に、幅が広いからと言って減点しないようにと指導されていた。

また、松濤館の演舞者には、硬いと指摘され、緩急を求められていたし、騎馬立ちに対しても厳しくチェックされていた。
緩急の出し方も紹介されていた。
他流派からは、脱力や緩急というものが求められることがわかる。

前者のように、同会派内では、注意されることが、試合などは、減点ポイントにならないことも多い。
国際松濤館の突きの肩の入れ方も代表例であり、全空連ルールでの試合では、むしろ肩を入れて動きを大きく見せた方が評価が高い。むしろ、和道流などの視点からすると、動きが小さいとされ、評価が下がるだろう。

こういったことをしっかりと学んでいかないと、自分自身が試合で勝っていけないだろうし、指導する子供達も、勝てなくなっていくだろう。

特に、組手競技は、接触に対する見解やルールの変更が頻繁にあるため、指導者は、審判講習会に参加し続ける必要があるのだろう。

私は、まだ東京都の指導員資格までしか持っていないが、体育協会のコーチ資格を取得していくためには、最終定期に4大流派の指定形を全て覚えていく必要があるようです。
もっと視点が変わっていくだろう。

やっぱり、自分自身の成長のためには、審判やコーチの資格を取っていく必要があるのだろう。
それは、他の高段位者の方々も同じなのだろう。

こういった審判やコーチの資格制度って、段位保有者の空手組織の教育プログラムの1つでもあるのだろう。
今月前半は、こういったことを痛感することができた。
とても有意義な2週間だったと思う。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。