最近、日本語って、難しいなぁと思う。
例えば、日中間のOEMビジネスでも、原料支給される場合、輸入会社でも輸入代行会社と通関代行会社(乙仲、日通・佐川・UPSなど)が混同されないように説明する必要が出てきます。
多くの会社さんが、通関代行会社が輸入者になってくれる勘違いしている。

こういった紛らわしい言葉は、健康食品サプリメントでも存在する。

その代表例が 商社 という言葉です。

商社でもいろいろあり、役割や適正マージンなどが異なってきます。
まぁ、今まで、こういった数字まで公表されることはないと思いますが、各商社さんの役割や適正マージンなどを以下のようにまとめてみました。

流通商社(すなわち、問屋)
原料在庫は持たず、販売代理店として営業・流通のみ行う。
適正マージン:5~10%
多くの原料メーカーは、この流通マージンを加味して、流通商社向け価格を設定しています。
過去は、15%の流通商社さんも存在しましたが、市場競争が激化し、近年、10%くらいまで下げられたと聞いています。営業マンは、月間3000万円くらいが目標で、最低1000~1500万円は売上を作っていかなければならないので、かなり効率化して数をさばいていく必要があります。

輸入商社
原料の輸入者となり、在庫を持ち、安全性や品質管理などの責任を負う。
すなわち、輸入原料メーカー。

<研究開発は製造者、販売のみ>
適正マージン:20~40%
輸入原料メーカーの場合、輸入者となり安全責任と在庫リスクを負いますので、流通商社より高めのマージンになります。そりゃぁ、倉庫代もかかりますし、欠品しないように先払いで常時在庫を確保しておく必要がありますからね。
添加物系の原料メーカーさんが該当します。必然的に、物量の多い原料ほどマージン率が下がります。
ちなみに、かなり価格変動リスクがある原料に関しては、価格安定マージンとして、もう少し高めになるケースもあるでしょう。

<自社で研究開発を行う>
適正マージン:30~50%
弊社のようなファブレスの原料メーカーが該当します。ヒト臨床試験や安全性試験などの研究開発費が投じられるため、販売のみ行う原料メーカーより適正マージン率が高くなります。

輸入代行商社
原料の輸入者となりますが、在庫は持たず、販売者に一括納入します。
適正マージン:5~15%
大手総合商社さんなどが該当します。適正マージンは、物量次第です。例えばバナナの様に、1回の輸入額が億単位で、年間数十億円の量になってくると5%くらいが相場だそうです。


なお、適正マージン率は、一般論であり、会社さんによっては、考え方が全く異なると思います。何卒ご了承くださいませ。

今の時代、市場も成熟し原料メーカーも増えているため、価格競争が激しいです。
基本、特に添加物原料の場合、物量を動かせる会社が強いのですが、この適正マージンから逸脱する価格で販売すると、どうしても価格負けして原料製品が売れなくなります。例えば、輸入原料メーカーの高めのマージンをしっかり取っているのに、常時在庫をもっていないケースなど、完全に選択されなくなってきています。

原料業界も、かなり厳しい時代になってきていると思います。

研究開発を行わない輸入商社さんでも、無形資産としてSRデータだけ保有して機能性表示食品対応することで付加価値を付けて原料を販売する会社さんも増えてくるでしょう。
薄利多売にならずに勝ち残っていくには、何らかの投資が不可欠ということなんでしょうね。

ちなみに、ラベル替えだけして輸入者を表示せずに販売者だけ、在庫も持たない輸入商社を偽る流通商社さんもいらっしゃいますが、それって、リパックもしていないから(国内での安全・品質の責任者である)輸入者表示が必須で表示違反なんですよね・・・。
その原料が添加物ならば、リパックや小分けする工場は、食品衛生管理者を置いて添加物取り扱いの認可を取らなければならない。
さらに、そういった会社さんに限って、製造工場も開示しない。
コンプライアンス面がうるさくなっている昨今では、こいった会社さんは完全に時代錯誤なんですよね・・・。バレちゃうと、コンプライアンスがうるさい流通商社から一発で切り捨てられちゃう時代です。
ほんと、時代は、変化します。

まぁ、今回の記事は、業界に入りたての方の勉強になるでしょう。
まずは、顧客や取引会社の特性を知る必要がありますからね。
是非、役立てていただければと思います。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。