今、中国における水害の影響が複数の素材で影響が生じ始めています。
その1つがラカンカ(羅漢果)です。
ラカントSなどに用いられている甘味料です。



果実の相場が5倍に跳ね上がっていると聞きます。

唯一の産地である桂林が水害のダメージを受けています。


桂林は、川下りで有名な地域でしたからね・・・。

ラカンカのように、中国でも極一部の地域でしか栽培が許可されず、種の持ち出しも厳格に管理された植物は、こういった局面、どうにもならないです。

このラカンカは、欧米において、モンクフルーツとして、合成甘味料の代替甘味料として広がりを見せていたので、かなり痛い値上げです。
米国市場ではモンスター企業のカーギルが流通させていました。

こういった流れは、日本でも生じてくるでしょう。
昨年のストックが尽きたら、価格の維持は難しく、間違えなく高騰するでしょう。

主に、ラカンカは、健康食品サプリメントの場合、例えば、なかやまきんに君のプロテインなどに用いられていたので、そこの販売も製造も、大変だろう。めっちゃ混乱するだろう。


原材料:乳清たんぱく(乳由来)、卵白ペプチド(卵由来)、デキストリン、システインペプチド含有酵母エキス末、有胞子乳酸菌、ミルクパウダー、酸味料(クエン酸)、ビタミンC、羅漢果抽出物、香料、パントテン酸Ca、ビタミンB1、ビタミンB12

良い商品なのに・・・。
一部のボディービルダーは、合成甘味料を嫌うので、この貴重な商品は、ラカンカ使用を維持できるだろうか・・・。

ステビアは大丈夫みたいですが、こういったラカンカの高騰により、一部の商品は、ラカンカから合成甘味料に置き換わってしまうかもしれない。
とても残念だ。

意外に、甘味料のコストって大きく、人工甘味料天国の日本は、砂糖より安い合成甘味料が何にでも利用されている。最近では、レトルトカレーにまで利用されている。

何れにしても、市場は、少々混乱するだろう。

今、いろいろな素材が高騰している。
我々も他人ごとではない。
加えて、少し落ち着いたが円安の波も来ていたので、さらに値上げの波が来るだろう。食料に限らず、いろいろなものの自給率が低い日本は、非常に不安定です。

我々は、価格維持の努力を行うだけなのだが、今後、便乗値上げする原料メーカーも現れてくるだろう。
でも、日本企業の特徴として、価格の安定性も求めるので、安易な値上げが命取りになることも多々る。
とにかく、今は、頑張るしかないなぁ。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。