年々、健康食品サプリメント業界は、ビジネスがドライになりつつある。
まぁ、原料営業にほとんど出向くことがない弊社のビジネスモデルが最たる例ですが、コロナにより、さらに会食の機会も減りました。

私は、ここ10年、夜の会食を極端に減らしていました。
その分、ランチMTGを増やしていました。

それは、ビジネスにおいて距離感って非常に重要なものですし、実際、原料事業でもOEM事業でも、その距離感を詰めれるかが成約率を左右します。
原料事業なんて、関係性だけで営業成績を伸ばしている営業マンも存在するくらいです。

ちなみに、過去、某会社の社長さんが「営業のできない人間に営業させると、顧客を失うから営業させない方が良い。」と言って、同意を求められたことがあります。
ここでの営業ができない人間というのは、ビジネスで距離感を詰めれない人間のことを指すんだろうなぁと思っていました。
やっぱり、ビジネスの距離感って重要。

一方、営業経費(自分の人件費)を考えると、夜の会食だと、費用対効果が合わない。
私は、先日の記事の通り、自分のコストも意識して仕事している。



ビジネスが始まる前から食事に誘われることもあるけど、基本、行くことはない。会食の場って、情報交換の場でもあり、相手にとって情報収集の場でしかないからです。我々にとって、メリットはあまりない。
私、こういったところは、めっちゃドライ。
会食は、相手を選ぶ。

ぶっちゃけ、それでも、弊社は、ビジネスにおける距離感で、ビジネスでの待遇も全く異なる。
めっちゃウェットな部分も存在する。

最たる例は、まめ鉄の原料供給。
今、一部の顧客には、原料を供給している。



その供給の条件は、ビジネスおける距離感によって設定されている。
基本、販売者もしくは受託加工会社さんまでとしている。受託過去会社さんも、既存で取引のある会社さんのみ。
間に2社以上入っちゃうと、近いビジネス距離感で取引できないからです。

さらに、本原料は、単に最低配合量が設定されているだけでなく、販売会社さんの登録制であり、申請書/承諾書の提出が必須になっている。

10-11月には、商社・問屋さんにも供給を開始するけど、先に市場を広げてくれた既存顧客とは、価格で差をつける予定。

一方、既存顧客には、特別待遇してコストを下げて供給予定。一応、直接やり取りしている既存OEM顧客は、最も優遇する。距離感、近いですから。礼儀として、しっかりプライオリティを与える。特別待遇する。
弊社のOEM見積りに共通している部分。
2商品以降、見積り価格基準も下がるので、良い関係性が保ちやすくなっている。
それが礼であり、良いビジネスの距離感を保つために重要な部分だと考えています。
弊社の経営方針。

この原料に関しては、とにかく、その距離感を重要視している。他の原料以上に。
ドライだけど、とてもウェットな感じで。

すでに4月から3件も表れているのだが・・・
この原料を微量配合して、この原料クリエイティブを前面に出して展開したいと言われても、距離感を近づけて、特別な供給をしようと思わない。
ぶっちゃけ、毎月3000個の商品製造で原料が1kgも使わない商品が市場で勝っても、弊社にとって、全くメリットがない。良い関係性は、絶対に気づけない。
むしろ、損失。
既存顧客を殺すだけ。
この原料は、最低配合量制限を行っているので、供給をお断りして終わり。
すでに、3件、お断りしている。

やっぱり、原料メーカーは、良い距離感で商売だできるかどうか?を判断し、顧客を選ぶ時代になってきている。
実際、この原料は、世界的に名が通っている大企業からオファーが来たけど、条件や距離感から、日本以外の市場の独占権は、老舗サプリメント会社が取得している。


実際、日本市場が除外されている理由も、距離感から弊社が特別扱いされているからです。
オーナーは、弊社創業時からのパートナーだし、ほぼ人間関係だけ。

なかなか新素材が出ない時代に突入しているため、今後、本原料に限らず、優秀な新素材ほど、こういった管理が行われていくだろう。
と同時に、ますます関係性が重要になってくる時代に変化してくだろう。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。