今日の午前中は、英語の原料納入規格書を淡々と作成していました。
外資系の最終顧客の場合、稀に求められます。

過去、私は外資系MLMのcGMP対応を行っていたりもしたので、弊社では問題なく対応しています。
まぁ、基本、弊社は、輸入原料メーカーですから、英語には慣れています。
一方で、これが対応できない会社は、ドンドン選択肢から外れてしまうのでしょう。

今回は、外資系グループに買収された日本の上場企業さんの要求でした。
今後、こういった英語の原料納入規格書を求められるケースは、増えてくるんだろうなぁと予測しています。
楽天やユニクロのように英語を公用語とし始めている企業さんも現れてきていますし、日本全体で英語ができる人材育成を行い始めています。

例えば、母校の東京海洋大学も、2014年から4年次の進級要件として、一定のTOEIC点数を求められています。
私立中学は、英語学習のカリキュラムが充実しており、私立の中高一貫校への受験者が年々増加しています。

日本も英語が使えることが当たり前の時代になりつつあります。

日本のビジネス(特に中小企業)においても、今までは、多少でも英語ができれば、食っていけたようなところもありましたが、そういった甘い時代も終わりに近づいてきているんだなぁと実感しています。

現時点においても、輸入原料メーカーがたくさん存在し、何らかの既得権益などがなければ、勝ち残っていけず、あっという間にビジネスがジリ貧になってしまう状況が出てきています。
また、健康食品サプリメントの原料事業は、以下のどちらかを選択せざる負えなくなってきています。

価格だけで勝負して薄利多売ビジネス
研究開発費投資型の付加価値ビジネス



後者の付加価値ビジネスは、投資管理がとても大変です。最も大きな投資としてヒト臨床試験実施があるのですが、1000万円以上のコストを要します。
今、このヒト臨床試験を如何に安く、かつ効率的に(高レベルで)実施するかのスキーム構築にも勤しんでいますが、やっぱり、満足のいく試験を行っていこうとすると、1000万円以上かかります。
スクリーニングにお金をかけたり、新しいバイオマーカーを用いると、2000万円近くになっちゃいます。
このコストをペイしていくのは、なかなか大変です。

弊社は、OEM事業での収益が大きいから、定期的に1000万円単位の投資が行っていけるのかもしれませんが、純粋な原料メーカーだったら、投資できる会社さんは、かなり限定されてくると思います。

ただし、後者の付加価値ビジネスを行っていくと、1つ良い点があります。
国内だけでなく、海外にも展開しやすくなる点です。

市場が大きいのは、米国と中国。
最近は、東南アジアも伸びています。

ただし、工場設備認証に求めらるものも多く、なかなか大変だったりします。
以下は、その一例。

GMP認証
Halal認証
Kosher認証


以外に、日本の原料製造工場は、GMP認証も取得していないです。
例えば、弊社が一次代理店を務める非変性コラーゲン&非変性プロテオグリカンの鮭鼻軟骨抽出物を製造するリナイス社は、上記の3認証を取得しているので、海外からの問い合わせが多いです。
むしろ、現段階において、成約していませんが、海外からの問い合わせの方が圧倒的に多いです。

まぁ、このような国際基準を満たしていれば満たしているほど、ビジネスチャンスが増えるということでしょうね。

その他、グローバルな原料事業には、様々な国際基準が存在します。
また、各国の基準も存在し、日本の基準とは全く異なる場合も多々あるのです。

この国際基準対応は、今、日本の原料メーカーが最も遅れている部分でもあります。
ぶっちゃけ、避けられる中国原料の工場の方が国際基準を満たしています。

こういったグローバル化は、今後、日本の原料会社が避けて通れない道でもあります。
次世代の人材を雇用・育成していったり、海外でも利用できる英文論文の投稿が求められたりなど、我々は常に成長していかなければならないのだと考えています。

日々努力です!


P.S.
実は、この求人募集も、海外展開を見据えてのことです。


学術情報の発信をトレーニングとして行ってもらい、個人の適性を見て、様々な職種にチャレンジしてもらえればと考えています。
英語が得意であれば、海外営業も、選択肢の1つ。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。