我々の大学時代と大きく異なる点は、下がりながらの突きでも、極めがあればポイントが取れる点です。
一方、下がりながらの突きの様で、実は、突きは下がっておらず、下がりながら極めているだけのケースが多いです。

後の先で、ポイントが取れない一番のケース、それは、左手で払って右の逆突きで極めても、間が潰れてしまいポイントが取れないというもの。
当たってしまい、ポイントが取れなかったり、反則が取られたりすることも多いだろう。
私も、多々経験がある。

実際、子供達の副審を行っていても、しっかり払って突けていても、極めの段階で間が潰れていると旗を上げにくい。

加えて、間が潰れるだけでなく、その後の相手のフォロー攻撃(特に蹴り)でポイントが取られてしまう。自分では、後の先で取ったつもりでいるので、隙ができてしまい、フォロー攻撃にやられてしまいやすい。

そこで、近年は、後の先の突きを歩み足で下がりながらスウィッチするように極める!
スウィッチするので、セーフゾーンにポジショニングし、裏拳や裏回し蹴りでフォローもできる。

これが、下がりながら突いているように見えるが、腰がしっかり入っている。
切れがある突きになっていて、タイミングがドンピシャなら副審の旗が上がる。
実際、蹴り技ばかり注目されがちだが、このDVDの後半でも、その下がりながらの極めが紹介されている。



崎山兄弟がよく使う技でもある。
徹底して先の先を取りながら、時折、この後の先でも取る。
まぁ、詳しく解説されていないのだが、ノウハウだからだろう。実は、そういった部分がワンツーの解説にもみられる。ワンは、開いてはいけない。

何れにしても、この後の先を身に付ければ、誘い込んでポイントを取ることが容易になるので、遠間の攻防になりやすい。
(不活動が増えるのも、この後の先の方が有利で、先に攻めるメリットの方が低いからだろう。)
必然的に、ワンで間合いに入る上中のワンツーも活きてくる。

ちょっとしたところに最新の技術が隠れている。
これからの選手は、この技術を身につけていくべきだろう。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。