健康食品サプリメント市場の理想像・未来像 by 博士マーケッター

勝ち残る健康食品サプリメントをテーマに受託製造加工・原料供給を行う栗山雄司のブログ。原料クリエイティブからの商品設計ノウハウ、最新研究データ、機能性表示食品、食品表示法・薬機法・景品表示法の話など

健康食品サプリメントを利用して介護のない幸せ笑顔あふれる世の中を作ることがです。そのためには、アンチエイジングをベースとしたセルフメディケーション;予防が不可欠です。
本ブログでは、その理想像を追い求めながら、市場の未来を予測しつつ、勝ち残っていける商品作りを追求し続けています。

マーケット情報や学術情報を集約しながら、会社のフォーミュレーターとして、日々、健康食品サプリメントを作ってます。
近年は、機能性表示食品にも力を入れております。

仕事のご依頼がございまいたら、弊社までお気軽にお問い合わせください。

安全性

ジオスゲニンとジオスゲニン配糖体の溶血作用の違い

以前、以下のようなジオスゲニンの記事を書いて、大きな反響があったのですが、実は、この点は、安全性という点も、大きな意味を持ちます。



ジオスゲニン配糖体の1つであるジオスチンは、溶血作用があるためです。

ジオスチンのようなサポニンは、ジオスゲニンのようなサポゲニンと異なり、親水基を持ち、界面活性作用を示します。
その界面活性作用が溶血作用を引き起こすのです。

我々が手間をかけて加水分解処理で糖を切ってジオスゲニン遊離体にしている理由の1つでもあります。

ジオスゲニンとジオスゲニン配糖体では、毒性が異なってきます。

ジオスゲニンは、以下のような毒性データが存在しますが、ジオスゲニン配糖体では、このデータで示されている安全性に当てはまらないのです。

Oral LD50 (rat): >8 g/kg
Intraperitoneal LD50 (rat): 4872 mg/kg
Oral LD50 (mouse): >8 g/kg
Intraperitoneal LD50 (mouse): 3564 mg/kg

トゲドコロや加水分解処理されていないワイルドヤムエキス末などを利用する場合は、注意が必要です。
その点を理解した上で、原料選定を行う必要があります。

あと、シュウ酸カルシウムの問題もあります。加水分解に酸を用いれば、シュウ酸カルシウムも分解できてしまいます。

大手さんが弊社の原料を選ぶ理由は、ここにもあるのです。

ちなみに、弊社の原料では、加水分解処理がしっかり行われているので、配糖体としては残っていません。完全にジオスゲニン遊離体に変換されています。

まぁ、ジオスゲニンに変換すると、血中への移行が悪くなるというでデメリットも生じてきます。
安全なジオスゲニンのまま、吸収を良くする。
今後の課題です。

潰れるべくして潰れる原料メーカーの特徴

私の持論、これから数年間の間に倒産する原料メーカーが出てくるだろう。輸入商社なんて潰れにくいので、事業や権利を売却されたり、自然消滅する会社も出てくるだろう。
そういった倒産する会社の条件は、こんな感じだろう。

自社の原料に投資しない
コンプライアンス面を軽んじる
人材を大事にしない


近年の健康食品業界の変化を考えると、当然である。
タイトルはインパクトがあるかもしれないが、この後も、極極当たり前のことを説明していきます。

自社原料に投資しない会社の原料製品は、売れなくなるだろう。数年前、仲の良い大手受託加工会社の営業マンが言っていた言葉でもある。
当然ながら、有効性データに限らず、その最低限の投資として、安全性データ取りや品質管理分析にお金をかけない原料メーカーの製品は、売れなくなるだろう。

実際、北米は非常に厳しく、安全基準合格証であるGRAS(Generally Recognized As Safe)を取得していないと、原料を買ってもらえないのが現状です。
近い将来の日本の姿でもあると思います。

言わば、安全性データ取りや品質管理分析は、最低限のコンプライアンス管理です。

特に、HACCPが義務化されると、既存のGMPもcGMPレベルの管理を求められる。的確に管理されていない原料は、取り扱いができなくなるでしょう。
なので、自社の原料に投資しない原料メーカーは、必然的に潰れてしまうのです。

まぁ、余程の既得権益を持っていない限り、輸入原料も価格戦争になるだけで、儲からないビジネスへと変化していくだろう。特に、添加物系原料は、価格戦争にしかたどり着かない。

また、今、日本の原料メーカーの多くは、GMPやISO22000を取得していない。HACCP義務化を目指している東京2020を境にGMPやISO22000を取得せざる終えなくなるだろう。
そういった面でも、線引きされるだろう。
オフイス小分けなんて、問題外。
最悪、HACCPを満たしていない原料は、日本で流通ができなくなる可能性もある。もしくは、GMPの管理項目に入ってくる可能性もなくはない。

最後に、ご存知の人はご存知だと思うが、原料メーカーって、結構、ドロドロしている。そんなドロドロが嫌な私は、ドライな原料販売モデルを徹底しているという背景があったりもします。
まぁ、以下のような会社も、当然、倒産するだろう。

社員が(内外の)愚痴しか言わない
自社アピールより競合批判しかしない
裁判などによる闘争が多い
有効性のない特許で脅すようなことをする
中心人物の退職


こういった会社は、必然的に離職率も高くなり社員の回転も早い。
実際、負のワードしか出ない会社は、暇なのだろうし、社員の不満が多いに違いない。
それは、経営者が社員(人材)を大事にしていないからだ。どうしても顧客やノウハウが起こる。会社の仕組みが良くないのだろう。

ちなみに、こういったメーカーほど、対応が遅い・・・。
負の循環として、悪循環している証拠だと思う。

弊社も、そうならないように頑張っていかなければならない!
この記事は、自分に対する戒めでもある。
常に努力です。


ここからは余談です。
本当に良い人材とは、学歴や経歴は関係なく、仮に会社が傾いたとしても、経営者と共に一生懸命に頑張ってくれる人材だと思います。
なので、弊社のように、会社が苦しかった創業間もなくの時(震災直後の2011年前半)を知っている社員がいないのも、弊社の弱さなのかな?と思ってしまう。
本当にしんどいことも、上だけで処理しているし・・・。

会社が傾いた際、逃げないで支えてくれるような人材育成と人材評価も必要なのだろう。
できなきゃ、傾きかけた際、解散という決断が求められるだろう。

ボーナス前の人事評価の時期で、ついつい考えちゃいました・・・。

表示規制強化で売れる原料は薄い原料から濃い原料に

機能性表示制度が導入されると、必然的に、広告・表示規制が強化されます。ここ最近、摘発や指導が多く行われ、その兆しが強くなってきています。
規制強化は、薬事法の面だけではありません。
健康増進法の優良誤認の部分でも、規制強化されるでしょう。

具体例は、以下のような広告表現が行われている商品です。

〇〇種ものダイエット成分を凝縮して配合!
→ただし、ダイエット成分量は、商品に表示されていない。

まあ、こういった商品の中には、ダイエット成分が5%も配合されていない(残りの90%以上は糖類)ことが多々あります。これは、優良誤認で消費者を欺いている以外、何とも言えないです。こういった商品は、今後、摘発される可能性が非常に高いです。

現在、ビタミンやミネラルの素材に関しては、かなり厳しくなっています。都道府県で規制の度合いに差がありますが、ビタミンやミネラルの表示を行い成分量が表記されていないと、摘発対象になっています。
当然ながら、ビタミンやミネラルに限定されず、他の成分でもどうような基準が適応されるでしょう。

私は、そういった規制強化は、秒読み段階だと考えています。
本当は、玉石混合の健康食品市場を改善するには、機能性表示制度を導入する以前に、こういった規制強化を行うべきなんですけどね・・・。

極論、最終的には、アメリカのように原料/植物エキスの量でなく有効成分の量になっていくでしょう。日本でも、機能性関与成分という言葉が出てきておりますので、その流れは止まらないでしょう。基本、成分の下限値保証も求められるのかもしれないです・・・。
そうなると、薄い原料を使用すると、無駄に剤形が大きくなるだけなので、使いにくくなります。
必然的に、薄い原料より濃い原料の方のニーズが高まるでしょう。

使用量も少量で事足りますし、単価も上がるので、原料メーカーは、小ロット対応が必須になってくるでしょう。
さらに、濃いということは、安全性リスクも高まるので安全性試験が存在することが大前提になってきます。
そういったことを加味した原料製品開発が求められるようになってくるのです。弊社も、自社原料に対して、その市場動向に対応した研究開発をコツコツと行っています。

また、弊社のOEMで利用する原料も、そういった視点で選定を行っています。原料の目利きが大事になってきます。一方、安全面は、対応している原料メーカーさんが未だ少ないのが現状です。その安全面は、業界全体で標準化していくべきなんでしょうね。
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博士(水産学) 45歳 富山県滑川市出身  (株)アンチエイジング・プロ COO 現 東京海洋大学卒 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

営業は天職、通販化粧品会社や広告代理店での所属経験がある異色のコンサルタント。
博士論文は海洋プラスチックごみがテーマ。
プロフィール詳細は、カテゴリー最下段より。

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