健康食品サプリメント市場の理想像・未来像 by 博士マーケッター

勝ち残る健康食品サプリメントをテーマに受託製造加工・原料供給を行う栗山雄司のブログ。原料クリエイティブからの商品設計ノウハウ、最新研究データ、機能性表示食品、食品表示法・薬機法・景品表示法の話など

健康食品サプリメントを利用して介護のない幸せ笑顔あふれる世の中を作ることがです。そのためには、アンチエイジングをベースとしたセルフメディケーション;予防が不可欠です。
本ブログでは、その理想像を追い求めながら、市場の未来を予測しつつ、勝ち残っていける商品作りを追求し続けています。

マーケット情報や学術情報を集約しながら、会社のフォーミュレーターとして、日々、健康食品サプリメントを作ってます。
近年は、機能性表示食品にも力を入れております。

仕事のご依頼がございまいたら、弊社までお気軽にお問い合わせください。

レスベラトロール

ゲノムDNAの立体構造から見えた乳がん細胞の弱点:レスベラトロールで検証

昨日の抗うつ作用に続き、レスベラトロールの最新研究の紹介です。
公益財団法人がん研究会がん研究所が以下のような報告をしています。乳がんの抑制が研究のメインですが、抑制物質の1つとしてレスベラトロールが用いられています。



【概要】
乳がんの約7割は、女性ホルモンのエストロゲンと結合してがんを増殖させるエストロゲン受容体(ER)を多く生産するER陽性型です。そのため、エストロゲンの作用を抑える内分泌療法が効果的ですが、治療中に細胞の中で遺伝子の使われ方が変遷することがあり、その効果がなくなり再発することが問題です。これを解決するために、がんのゲノムDNAの性質、特に立体的な構造を詳細に理解して再発乳がんの特性を読み解くことは、世界的にもまだ新しく、重要な取り組みです。

がん研究会の斉藤典子らの研究グループは、熊本大学、九州大学、理化学研究所らとの共同研究により、長期の内分泌療法中に治療が効かなくなり、再発した乳がんのモデル細胞にて、タンパク質をつくらない非コードRNA分子であるエレノアの役割を調べました。その結果、エレノアは、細胞が死ぬために使うFOXO3遺伝子と増殖のために使うESR1遺伝子(ERをつくるための遺伝子)を立体的に近づけて、どちらも使われるようにしているという、一見相反する現象を明らかにしました。

エレノアを消失させると、近接していた遺伝子同士が離れ、ESR1遺伝子は細胞内で使われなくなりました。その一方で、FOXO3遺伝子は使われたままとなり、その結果、細胞死が誘導されました。これらの結果は、がん細胞が治療環境をかいくぐって増殖するためには、エレノアを使ってゲノムの立体構造を変換し、遺伝子の使い方を変えて細胞死を克服する、という再発乳がんで今まで知られていなかった新しい仕組みを示します。

エレノアをターゲットにした核酸医薬やレスベラトロールは、遺伝子の使われ方のバランスを崩してがん細胞を死の方向に導くため、再発乳がんの治療につながる可能性があります。
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過去、レスベラトロールは、発がんを抑制したり、がん細胞をアポトーシス誘導する作用でも、注目を浴びています。
科学雑誌サイエンスでも紹介されています。

サイエンスでは、Jangらの報告(1997年)では、レスベラトロールにがんの発現を抑制する効果があることを報告しています。
その報告では、発がんの初発期(イニシエーション)、促進期(プロモーション)、悪性化(プログレッション)の3段階すべてをレスベラトロールが抑制することが報告されています。
cancer
引用文献:Jang M, Cai L, Udeani GO, Slowing KV, Thomas CF, Beecher CW, Fong HH, Farnsworth NR, Kinghorn AD, Mehta RG, Moon RC, Pezzuto JM. Cancer chemopreventive activity of resveratrol, a natural product derived from grapes. Science. 1997 Jan 10;275(5297):218-20.

また、ポッター教授らの報告(2002)では、レスベラトロールは、がん細胞だけを死滅化し、がんを抑制する効果があると報告されています。
腫瘍細胞中に存在する「CYP1B1(シトクロムP450)」という酵素が、レスベラトロールを代謝すると、「ピセアタンノール(Piceatannol)」という、がん細胞を死滅させる物質に変化させることが試験管実験で明らかになっています。ピセアタンノールが滞留した部位では、健全な細胞は全く無傷のまま何とガン細胞のみが死滅するという結果が示されています。
後々、この研究がサルベストロールへとつながっていきます。

引用文献:Potter GA et al., The cancer preventative agent resveratrol is converted to the anticancer agent piceatannol by the cytochrome P450 enzyme CYP1B1. British Journal of Cancer (2002) 86, 774-778.



ちなみに、サルベストロールに関しては、過去のイギリスの取引先がオーナーだったので、約12年前、たくさん勉強させてもらいました。
製造している工場にも訪問させていただきました。
今は、こんな本まで出ているんですね。



結局、サルベストロールは、有機野菜と大きな関係が出てきます。
オーガニック思想の根幹の研究だったりします。

まぁ、レスベラトロールは、アンチエイジングだけでない!んです。

赤ワインに含まれる化合物がうつ病や不安神経症の新治療の扉を開く

レスベラトロールの最新研究報告の紹介です。
レスベラトロールは、認知機能改善データなど脳に対する機能性も報告されているのですが、今回は、うつ(鬱)に対してです。



原文:The antidepressant- and anxiolytic-like effects of resveratrol: Involvement of phosphodiesterase-4D inhibition. Neuropharmacology. 2019;153:20-31. Pubmed 外部サイト

概要:レスベラトロールがホスホジエステラーゼ4(PDE4 / ストレスホルモンのコルチコステロンによって影響される酵素)の発現を抑制するという内容です。

このレスベラトロールのPDE4阻害作用がマウスで確認されています。

このPDE4という酵素によって、環状アデノシンーリン酸(cAMP / 細胞の分裂・変化・移動・死といった生理学的変化の信号を出すメッセンジャー分子)が減少し、脳内の物理的な変化を引き起こしているようです。

既存の抗うつ剤は脳内にあるセロトニンやノルアドレナリンに作用して働くそうです。一方、効いて治るのは、3分の1程度だそうです。
そして、レスベラトロールが、既存の抗うつ剤が効かない人への効果が期待できるかもしれないと紹介されています。

一方、あくまでマウスでの実験データであり、ヒトでの有効性は、摂取量の設定面など、なかなか評価が難しいだろう。

最後に、この赤ワインと言う素材は、非常に神秘的 な素材です。

1990年代はOPCの抗動脈硬化性疾患で騒がれ、2000年代に入ると、レスベラトロールの老化抑制データで世の中を震撼させ、このよう新たな作用や新たな成分(免疫ビタミン:LPS)の含有なども発見され続け、話題が尽きない。

未だ、多角的なアンチエイジング素材として、定番素材として不動な位置をキープし続けています。
そして、見えない部分で、地味に市場を伸ばしていたりもします。
ほんと、面白い素材です。

まぁ、ヒミツの赤ワイン2を出版しても面白いのかもしれないが・・・

時間がないです。
費用対効果も合わず、自己満足な出版になってしまうだろう(笑)

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自社原料も見えやすいところに移動されました。

ようやくオフィスらしくなってきました。
これで、ほぼ完成かな・・・。

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博士(水産学) 45歳 富山県滑川市出身  (株)アンチエイジング・プロ COO 現 東京海洋大学卒 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

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博士論文は海洋プラスチックごみがテーマ。
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