過去 2015年1月15日、以下のように通販の適正原価率について、紹介したことがあります。



当然ながら、すでに8年以上が経過しているので、状況も変化してきています。適正原価率も、さらに上がってきています。
まぁ、ベースは変わらないが。

特に、この8年で、Amazonや楽天、Yahooなどのモール系通販の市場が伸びたので、モール系通販の原価率も、凄まじく変化しています。

このモール系通販は、商品比較が行いやすい構造になっているため、どうしても価格競争が激しくなりやすいです。

NMNサプリが最たる例。

我々はモール系通販の顧客に商品を供給しているだけでなく、常にコスト計算を行っているので、市場におけるNMNの原価率も見えてきます。
弊社サイトでは、過去、最終的に原価率40%前後と予測しましたが、もっと高くなっていると予測しています。
その読み間違えは、商品単価の影響が原因。

何れにしても、モール系通販の適正原価率は、ライフサイクルが成長期だと30%くらいで、成熟すると、40~50%になっていくのだろう。
今、NMNは、成熟の状態。

弊社が原料供給を行い、市場の8割くらいのOEM供給を行っているフェリチン鉄の市場を見ても、徐々にライフサイクルの成熟と共に適正原価率が上がってきている。

特に、錠剤・カプセル商品のように、類似商品が作りやすい剤型ほど、適正原価率が上がってきている。
やはり、中でも、モール系通販の適正原価率の上がり方は、異常に速い。

また、モール系通販以外でも、適正原価率が激変している。

2021年8月、改定された薬機法が施行され、消費者を騙して設けるゴミ商品が一掃されました
原価率10~12%のゴミ商品が市場から姿を消したので、必然的に、適正原価率も上がりました。

なお、2015年4月に機能性表示食品制度が施行され、機能性表示商品が増えてきたことによっても、適正原価率は徐々に上がり続けています。
2021年8月以降は、特に増えたので、一気に上がったかな・・・。

今、商品や素材のライフサイクルにもよるけど、20%強が平均的な適正原価率なのかな?

ちなみに、前回も紹介しましたが、今でも、時代錯誤な通販コンサルは、適正原価率12%を唱えていたりします。
こういったコンサルは、広告によるキックバックをもらっていることが多く、どうしても、低原価で広告予算比率を高めないといけないから、という自分勝手な諸事情があったりする。

こういったコンサルは、ずっと存在し続けるだろ。

何れにしても・・・市場では、適正原価率もCPAも上がっている。
だから、高いLTVで展開できている通販会社しか儲からなくなってきている!



そして、通販に新規参入してくる会社さんのほとんど(90%以上)は、この点を理解せず、失敗に至ってしまう。

時代に合った原価率設定や販売戦略(LTV重視)って、ほんと大事なんだと思う。

そして、本当に通販を知っている人達は、勝てる商品(素材)が見つからず、新商品を出せない状況が続いている。

まぁ、今後も、適正原価率が上がり続けるだろう。
米国並みの原価率に近付いていくだろう。
特に、ここ数年、iHerbの進出が活発になり、日本でも容易に米国の商品を購入できるようになった。
このiHerbの影響も、適正原価率アップに働くだろう。

実際、今後の通販向け商品開発では、量販店にあるような商品だけではなく、iHerbで売られているような商品とのバッティングも避けていく必要があるだろう。

世の中の流れは速すぎる。

盛者必衰、常に気を引き締めて展開しなければない!