健康食品サプリメント原料・OEM製造業界 生き残り術

健康食品サプリメントの受託製造加工;OEMや原料供給を行う栗山雄司(広告代理店経験のある博士マーケッター)のブログ。原料クリエイティブからの商品設計ノウハウ、最新研究データ、機能性表示食品、食品表示法・薬機法・景品表示法、中国を始めとした海外展開の話など

機能性食品素材で介護のない幸せ笑顔あふれる世の中を作ることがです。そのためには、素材の研究開発とマーケット創造の両方が不可欠です。
本ブログでは、その理想像を追い求めながら、その実践で得られた市場での生き残り術を紹介していきます。

マーケット情報や学術情報を集約しながら、会社のフォーミュレーターとして、日々、健康食品サプリメントを作ってます。
近年は、機能性表示食品にも力を入れております。

仕事のご依頼がございまいたら、弊社までお気軽にお問い合わせください。

市場動向

「無添加」「不使用」表示ガイドライン作成

ついに「無添加」「不使用」表示のガイドラインが作成されるようです!



実は、この食品の無添加・不使用の表現は、何でもあり状態!

例えば、着色料(天然)が入っていても、合成着色料無添加という形で謳われていることが多く、何でも「無添加」と言えちゃうんです。

例えば、この商品を例にとって解説したいと思います。原材料と無添加の注釈をLPから抽出してみました。青色が使用されている食品添加物。



原材料:
乾燥酵母、葉酸含有酵母、もろみ酢粉末、ミネラルイースト、ヨウ素含有酵母、卵殻膜粉末(卵を含む)、燕の巣加工品(デキストリン、酵素処理燕窩)、フィッシュコラーゲン(ゼラチンを含む)、アセロラ果汁末、乾燥野菜粉末(大麦若葉、ケール、ブロッコリー、キャベツ、大根葉、かぼちゃ、さつまいも(紫芋)、チンゲン菜、パセリ、人参、セロリ、苦瓜、ほうれん草、桑の葉、モロヘイヤ、よもぎ、白菜、アスパラガス、トマト、野沢菜、れんこん)、メロン抽出物(小麦、メロン)、乳タンパク加水分解物、ガラクトオリゴ糖、ザクロ果汁パウダー、乳酸菌末(殺菌乳酸菌体、デキストリン)(乳を含む)、微細藻類由来DHA・EPA油、野菜ミックス(ケール、ブロッコリー、ヨモギ、アスパラガス、オクラ、コマツナ、カボチャ、ダイコン葉、パセリ、ホウレンソウ)/貝殻未焼成カルシウム、セルロース、ピロリン酸第二鉄、ステアリン酸Ca、ビタミンC、クエン酸、リン酸カルシウム、ラクトフェリン(乳由来)、ビタミンB6、ビオチン、サンゴカルシウム、β-カロテン、ヒアルロン酸、葉酸、抽出ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸Ca、酸化防止剤(カテキン、抽出V.E)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンB12

※無添加は「香料・着色料・保存料・発色剤・漂白剤・防かび剤・膨張剤・苦味料・光沢剤」。

まぁ、これだけ食品添加物を用いているのです!

実は、その他の部分でも、突っ込みどころ満載。

例えば、β-カロテンやビタミンB2は、着色料の用途もあるので、着色料無添加と言えるのか?
無添加なのに、合成された原料だらけ。

そもそも、光沢剤としてセラックなどのコーティング剤を用いる可能性はあれど、保存料・発色剤・漂白剤・防かび剤・膨張剤・苦味料などを使用することはない。

弊社基準の場合、無添加の表現は、食品添加物不使用の場合しか認めていないです。下手な小技で、消費者を騙したくないから。
そこのところは、販売会社さんの考え方次第なんですけどね・・・。基本的には、パッケージ上での表現は認めていません。

また、今回のようなガイドラインが作成され、急に無添加が謳えなくなっても、顧客の販売者さんが困るだけなので・・・。

私の予想:
合成着色料など、合成に限定した無添加の表現は、出来るなくなる。ただし、合成甘味料だけは、認められるかもしれない。最悪、弊社基準のように、食品添加物が入っていると無添加というワードが使えなくなるでしょう。

一方、上記の商品を庇う訳ではないですが、コスパの良い商品を作るには、強化剤用途の食品添加物を利用した方が好ましいケースも多々あります。

例えば、強化剤の食品食品添加物には、以下のようなものがあります。

ビタミン
一部のミネラル
アミノ酸


アミノ酸なんて、食品添加物の原料を使用しないと、成り立ちません。

カルシウム素材や抗酸化素材の多くが食品添加物です。
その他、ルテイン(マリーゴールド色素)、クルクミン(ウコン抽出物)、フェルラ酸、ブドウ種子エキスなど、多くの機能性原料が食品添加物に含まれています。

既存添加物という区分があるため、カルシウム素材のように、食品素材と限りなく近い食品添加物も存在します。
食品添加物と言っても、貝カルシウムなんて、貝殻を粉砕しただけですから。

ちなみに、ミネラル酵母、シトルリンやオルニチンなどの食品添加物に含まれないミネラル原料やアミノ酸も存在します。

また、食品添加物の中でも指定添加物は、ある意味、成分毎の認可制度なので安全性が担保されています。指定添加物は、成分毎に安全性試験が実施されています。
担保されていても、本当に安全か?は別にして。
むしろ、食品添加物以外の食品素材の方が危険なものが多く存在するというのが現実です。

無添加商品だからと言って、必ずしも安全なわけではないです。

まぁ、こういったことを消費者にどう正確に伝えるか?ということが重要になってくるのです。

今後、こういったことがガイドラインで整備されていくと思いますが、少しでも消費者が騙される機会が減ればと思います。

NMNの原料・OEM製造の市場動向

現在、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)の案件が増えています。やっぱり、レスベラトロールを取り扱う会社だからかな?
これは、仲間達と情報交換しても、間違えない市場動向だと思います。

そして、過去は、NMN原料の支給案件が多かったのですが、ここ最近は、原料調達まで依頼されるケースが増えてきまいた。
中国向けから国内向けにシフトしてきたかな?
販路はネット系が多いかな・・・。

市場における原料の競争も激しくなってきています。

実際、原料価格は、50万円/kg前後で流通しています。
この価格を維持できるのであれば、維持した方が良いでしょう。
まぁ、もっと安く仕入れて供給することはできますが、価格の下げ合いが起こるだけなので、原則、弊社は原料流通を行うつもりがないです。

弊社のOEMでは、いくつかの原料を使い分けしています。

もちろん、顧客のニーズに合わせて。
例えば、こんなニーズに分類できると思います。

国内在庫品で少しでも早く商品化したい
待っても良いから安く商品を作りたい


その他にも、正規通関された原料じゃなきゃダメなど、いろいろなニーズがあるため、そのニーズを聞き取るため、しっかりインタビューさせていただいております。
要望があれば、厚生労働省登録機関で原料の分析も実施しています。
CoA-NMN

そして、最も適した原料を選定して、OEM製造させていただいております。
(今後、時には、原料供給状況が変化し、顧客に原料変更の提案をするケースも出てくるでしょう。)

一方、いろいろ原料選定する中で、なかなか悩ましいのは、

興人ライフサイエンスさんの特許 に対して抵触するかどうか?と採用の判断。

なぜ興人さん?と思われる方も多いかもしれませんが、酵母由来のNMN原料の特許は、オリエンタル酵母さんではなく興人ライフサイエンスさんが取得されています。
いろいろあるのでしょう。

まだ取得されていませんし、なかなか製法特許は、証明することも難しいので、いろいろな面で優位性があり、輸入者の原料メーカーさんが特許に対するしっかりした見解をしめしてもらえないと採用できないかなぁ・・・と感じています。
じゃなきゃ、販売者のお客様に迷惑をかけてしまいますからね・・・。

発酵法の原料って、(通関時に開示しなきゃバレないけど)どうしても遺伝子組み換えの問題もあったり、判断が難しい。
原料の裏側を知っていないと、こんな心配をする必要もないのだが、いろいろな原料を取り扱っていて、裏側も知っている以上、採用ハードルも厳しくなる。自分で自分の首を絞めている感もある。

まぁ、いずれにしても、NMNの市場は、成長していると思いますが、どこまで成長するか?は未知数 の部分があります。
過去にも話しましたが、ブームが起こる前に、価格競争が激化するなど、アホなことも起こっていたりもします。

ちなみに、現在、NMNの案件は、調査も多いので、採用率が低い。
酵素の時と同じ。
こういった時は、必要以上に労力をかけない方が良いのでしょうね。

最後に・・・
このNMNに関しては、目立たず、こっそり儲けるのがポイントなのでしょうね!

弊社は弊社のスタンツで、上手くやっていこうと思います。

P.S.
弊社のNMNのページでは、体内動態や機能性について、文献情報付きで紹介しております。是非、参考にしていただければ幸いです。

おそらく、食品でもNMNを摂取していたり、摂取したナイアシンからも部分的にNMNに変換されているんでしょうね。


【追記】
どんな特許?って聞かれることが多かったので・・・
参考までに、興人ライフサイエンスさんの情報を以下のように抽出してみました。

β-NMN高含有酵母エキス
【請求項1】
次の理化学的性質を有する酵素を用いて反応させる工程を含むβ‐ニコチンアミドモノヌクレオチド含有酵母エキスの製造方法。
(1)作用:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドをニコチンアミドモノヌクレオチドに加水分解する。
(2)至適pH:pH4.5~6.0。
(3)至適温度:45℃~60℃。
(4)由来:Rhizopus 属に属する微生物

β-ニコチンアミドモノヌクレオチド含有酵母エキス及びその製造方法
【請求項1】
β‐ニコチンアミドモノヌクレオチド含有酵母エキス。

その他、用途特許も出願され始めています。これは、発酵法に限らず、合成法の原料にも影響が出てしまいます。
これら特許の動向は、常に見守っておく必要がありそうです。

企画会社さん受難の時代

規制緩和や制度の変更により、昨年から、市場でも様々なことが起こっています。
代表例は、

企画会社さんの安定案件が減ったことです。

理由は、

製造所固有記号制度の影響 です。

製造所固有記号制度の導入により、商品の固有記号がわかれば、誰でもどこで製造しているかがわかるようになりました。
簡単な話、OEMを依頼している企画会社さんがどこに孫請けさせているかが簡単にわかるようになりました。
※販売者→企画会社→工場なので、販売者視点で下請けでなく孫請けとしました。

孫請け工場を開示して供給していた企画会社さんは問題ないのですが、工場を開示していなかった企画会社さんほど、製造の商流を変えられて弾き飛ばされるようなことが起こっています。

また、売れている商品の固有記号から、製造工場を特定できるので、模倣商品(コピー商品)の製造を売れている商品を製造する工場に依頼しやすくなりました。

製造工場の情報が制度導入により完全にオープンになってしまったのです。

販売会社さん(特にEC系)は、工場を持っているか?のチェックから委託先選定を行うようにもなりました。

実は、OEM製造の現場では、仁義なき戦いが水面下で行われていたのです。

まぁ、そういった販売会社さんばかりではありませんが、企画会社さんは、仕事の依頼も舞い込みにくくなり、工場や商流を変更されることも増えてしまう状況が強くなったのです。

確実に、マージンは、一昔程取れなくなったんではないか?と推測しています。
様々なケースがあるのですが、原料会社のOEMというのも、原料会社さんが企画会社になるので、同じようなことが起こっています。原料とOEM利益をダブル取りし過ぎると、あっという間に案件が吹っ飛んでしまいます。

弊社も、企画会社と言えば、企画会社です。
でも、弊社のように、グループ会社が工場を持っていて、自社原料を活用したOEMを特徴とした企画会社は、上記のようなことは起こりにくいです。

まぁ、孫請けの工場も、この機をチャンスと思い、孫請け業から脱却しようとしている動きも強くなってきています。
企画会社への価格を上げている工場も出てきています。

こういった対策として、今、企画会社さんは、工場や原料メーカーとの連携や関係性構築が非常に重要になってきているのです。

米国でも、実は、同じようなことがすでに起こっていて、すでにひと段落しています。
米国の企画会社さんが行ったこと。

原料研究開発への投資→プライオリティーの獲得
原料販売権の購入
原料会社の買収


原料商社・問屋という文化がない市場なので、特定原料の販売一次代理店を行いながら、特定原料を牛耳りながらOEM事業も維持していったのです。
私は、この動きを見ながら、日本の事業展開に反映していたりもしていました。

さて、話を戻しますが・・・。

ぶっちゃけ、商流の変更や選ばれにくくなっただけでなく、インターネットによる集客面でも、弊害が生じています。

製造所固有記号から工場を調べ、販売会社からも競合からも検索してアクセスされる数が増えたので、工場を持つ会社は、結果的にSEOで有利になったのです。
工場を持たない会社は、当然、SEO上でも落ちてしまいます。

これは、弊社にも言えること。
だから、別の集客戦略を行うことにしました。

弊社は、アクセス数とは別の指標も集客効果の指標にしていますが、そちらの方は、かなり良い値になってきています。

私は、淡々と、集客対策を行っていくだけです。
一方、一気に集客効果が示されるのは、もう数ヶ月後だろう。
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プロフィール

博士(水産学) 46歳 富山県滑川市出身  (株)アンチエイジング・プロ COO 現 東京海洋大学卒 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

営業は天職、通販化粧品会社や広告代理店での所属経験がある異色のコンサルタント。
博士論文は海洋プラスチックごみがテーマ。
プロフィール詳細は、カテゴリー最下段より。

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