やっぱり、弊社のジオスゲニン原料:ジオパワー15は、滋養強壮系商品や男性向けの精力系商品に利用されることが多いです。
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実際に、原料供給サイドから売れている商品を検証すると、滋養強壮系のサプリメントの方が販路問わず圧倒的に売れています。

最近は、山芋抽出物より、ワイルドヤムエキス末(ジオスゲニン含有)という表示名称で用いられることが増えてきています。

そうなってくると、必然的に顧客から求められるのが、滋養強壮系のエビデンスです。大手さんには必須。
意外に、山芋に限らず漢方系の素材って、科学的データが少ないので、意外に苦労します。

やっぱり、山芋のキーワードでは見つからず、ジオスゲニンのキーワードで、100点ではないですが、利用できそうな論文を見つけました。今日は、その論文の紹介です。

タイトルは

「ヌシフェリンおよびジオスゲニンと共に配合したチオスルフィン酸ジアリルの早漏治療における役割:パイロット研究」

というもの。
イタリアのサンタキアラ地域病院泌尿器科チームからの報告です。

以下の3成分を特徴としたCAMPEDEX-5というサプリメントを用いた早漏治療に対する検証です。

1日あたりの摂取量:
チオスルフィン酸ジアリル(アリシン)20mg、
ヌシフェリン:137.5mg
ジオスゲニン:45mg


ヌシフェリンは、蓮に多く含まれるポリフェノールの1つです。

そのアブストラクト(要旨)の翻訳は、以下の通りです。

【目的】勃起不全(ED)の一次または二次の早漏(PE)に苦しむ患者のグループの治療において、ヌシフェリンおよびジオスゲニンと共に配合したチオスルフィン酸ジアリルの有効性と安全性を評価した。
【被験食品および方法】2015年7月から2016年10月の期間、フェーズ1試験として、PEの影響を受けた143人の患者(平均年齢25.3歳、18-39歳)が試験を完了させ、最終的な分析が実施されました。すべての患者は、臨床的評価および検査室評価の後、チオスルフィナートジアリルとヌシフェリンおよびジオスゲニンの組み合わせを経口錠剤として、1日1回、隔日で3か月間服用するように指示した。ベースライン時および3か月の治療後、各患者は次の質問表に記入するように指導された。
勃起機能の国際指数(IIEF-5)
早漏診断ツール(PEDT)
男性の性的健康アンケート(MSHQ)
【結果】勃起機能の面で統計的に有意な改善が見られ、ベースラインと追跡訪問時のIIEF-5値を比較した(それぞれIIEF-5:8.7 vs 14.01; p <0.001)。さらに、フォローアップの訪問時に、97/143人の男性(67.8%)は、勃起の質の主観的な改善と射精(PRO)のより良い制御について言及した。 IELTも、ベースライン評価とフォローアップ訪問の間で改善した(p <0.001)。
【結論】結論として、我々の研究は、仮の結果に裏付けられたとしても、ジアリルチオスルフィン酸、ヌシフェリンおよびジオスゲニンが、EDの一次または二次のPEに苦しむ患者の射精の制御を改善できることを示唆した。

引用文献:
Cai T, Cocci A, Cito G, Giammusso B, Zucchi A, Chiancone F, Carrino M, Mastroeni F, Comerci F, Franco G, Palmieri A. The role of diallyl thiosulfinate associated with nuciferine and diosgenin in the treatment of premature ejaculation: A pilot study. Arch Ital Urol Androl. 2018;90(1):59-64. (原文

実際、以前にも紹介した通り、ジオスゲニンは、5PDE阻害作用も確認されています。



なので、男性機能に良い効果をもたらすはずなのですが、ヒトでの臨床試験の報告がありませんでした。
完璧ではないですが、この報告は、ジオスゲニンの男性機能への作用を後押ししてくれるものと考えております。

なお、ポリフェノールなど抗酸化物質は、シトルリン・アルギニン同様、一酸化窒素の産生を高めるので、血流改善の効果から男性機能へのアプローチがなされているのだろう。
加えて、ジオスゲニンのようなサポニンは、ポリフェノールの吸収を高めます。

また、アリシンは、ニンニクの有効成分ですから・・・。

まぁ、例えば、国内で類似処方で設計するなら、

マカ
亜鉛

黒ゴマセサミン
黒コショウ抽出物
黒ブドウ抽出物(レスベラトロール)

などという設計がオススメだろう。
もちろん、ジオスゲニンの供給源として、弊社のジオパワー15を300mg(ジオスゲニン45mg)配合することが前提。

アリシンに関しては、同じ含硫系のマカのイソチオシアネートで代用できるだろう。日本市場では、臭いの問題で、ニンニクは避けられますから。
ポリフェノールの抗酸化は、セサミンやブドウポリフェノールで代用できるでしょう。
レスベラトロールは、特にオススメ。



まぁ、ジオパワー15はコスパが良いので、原価も、高騰しているトンカットアリを主材にした商品ほど高くならないだろう。

こういった商品は、コンプレックス商材なので、通販ルートではド定番中のド定番中です。目に見えない大きな市場が存在します。

ちなみに、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中に見つけた論文。少し落ち着くまで、紹介を控えていました。

一方で、市場では、元気になって免疫を高めるという滋養強壮商品の新型コロナ対策への要素も強まっています。
この動きは、亜鉛も後押しています。
なので、このタイミングで紹介させていただきました。

是非、このような文献情報を皆様の商品開発にご活用いただければと思います。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。