昨日の24時間テレビでも、マイクロプラスチックの問題が紹介されていました。
新聞でも、以下のように取り上げられています。



基本的に、プラスチックごみ問題がクローズアップされることは、良いことだと思います。

一方、こういった環境問題は、理想論や極論 を言う奴が出てきます。

例えば、プラスチックフリーなんて不可能!

そして、こういった生活をすることがファッション になってくる。

先日も記事にしましたが、プラスチックとは、上手く付き合っていくしかないと思う。



ディスポーザブルな包装資材を減らしていくことは、緊急性が伴うと思う。
中国が受け入れなくなった今、その処理の問題は、必ず深刻な問題へと発展するでしょう。

でも、しっかり、プラスチックの容器などのリユースも同時に働きかけていくべきだと思います。

環境先進国ドイツでは、ペットボトルでさえ、リユース商品が存在します。
こちらの環境リサイクル学習のページでも紹介されています。



小学生でも理解しやすいような内容になっています
こういった行政の取り組みは、私の大学時代から行われていました。でも、なかなか浸透しなかったのが現状です。
浸透させるなら、今なんでしょうね!

ちなみに、マイクロプラスチックが問題は、流出源を止めることが一番重要です。

まともな行政管理がされている国であれば、心無い人のポイ捨てでプラスチックが流出しない限り、流出量は大して多くないです。
(まぁ、農業用フィルムなどの流出もあるが、話がややこしくなるので、議論しないでおこう・・・。)
問題は、管理がなされていない途上国へ送り込まれて流出してしまうこと。

我々がディスポーザブルな包装容器の使用を減らして、全て日本国内で処理されるのが理想だろう。
処理の実態や輸出後の管理責任が報じられない点は、報じられるといろいろ困る人も多いからだろう。ほんと、日本らしい。

また、一番問題なのは、すでに流出したプラスチックごみです。

流出したプラスチックごみは、完全に分解しません。

一方、特にフィルム状のプラスチックごみは、紫外線や経時変化で劣化して細分化(マイクロ化)します。
これがマイクロプラスチックができるメカニズム。
あまり知られていないだろう。

そして、非常に厄介なのは、海に流出しても、取り除きにくい状況があること。

まず、漂着したプラスチックごみは、仮に海外から流れついてきたものであっても、漂着した自治体で処理費用を負担する必要があります。
その額が凄まじい。
なので、放置されるケースも非常に多い。

また、漂流したり海底に蓄積したプラスチックごみは、漁業者などが漁獲物と一緒に回収した場合、漁業者や漁協などが処理費用を負担しなければならない。
違法なのだが、(行政が補助しない限り)どうしても海に戻してしまうのが実際だろう。

加えて、塩を含んだごみは処理しにくい・・・。

こういった処理の問題を国が取り組まないと、なかなか解決しないだろう。

今現在は、海洋プラスチックごみの表面(;問題性)しか報じられていないが、実は根が深い んです・・・。

我々は、ディスポーザブルな包装容器の使用を減らすことから始めなければならないのだが、それ以外の問題もたくさんあることは、知っておく必要があると思います。

何れにしても、これを機に、海洋プラスチックごみの問題を多くの人に知ってもらえればと思います。表面だけでなく、現実問題も。
海洋プラスチックごみの元研究者としての想いです。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。