近年、いろいろな市場動向で、問屋・商社のポジションが危うくなり始めています。

その代表的な市場動向は、某大手受託加工会社さんの寵愛外しです。

購入ルートを一本化したいのは理解できます。
でも、止めて欲しいのは、こっそり便乗して値下げ要求されること。

問屋・商社(通称、寵愛)のマージンは、5~15%と幅があります。なので、問屋・商社さんに対して、10%くらい安く見積もる業界の慣習があります。
そうなってくると、7.5%くらいのマージンで顧客に提示されている原料に対して、必然的に約2.5%の価格を下げるように圧力がかかる訳である。
それでも、原料メーカーは、問屋・商社さんより高く供給できるので、簡単に値下げに応じる訳である。

原料メーカーが簡単に値下げ交渉に応じる理由である。

一方、寵愛の価格以上に下げさせているケースも認められている。
弊社が寵愛を担っている原料は、原料メーカーにも弊社の価格を共有していたりするので、便乗して値下げさせていることまで見えてしまう訳だ・・・。
担当者は、ノルマがあるから仕方ないのかもしれませんが・・・。

ちなみに、今回、弊社が外された案件は、案件を獲得するのに、弊社の独自データを提供したりして、クリエイティブ開発にも協力した案件でした。
だから、納得していない。
問屋・商社さんでも、同じようなケースが多々あっただろう。

何れしても、経営者の考え方が露骨に出ます。
市場も変化し、ドライになってくることは仕方ないことですが。

今後、こういった事例を真似する受託加工会社さんも増えてくるかもしれない。

また、情報化により、原料メーカーの多くが原料受託バンクのようなサイトを利用するようになり、原料を探すのも簡単になりました。
簡単に、原料メーカーへと直接コンタクトできます。

問屋・商社さんへの依存度も落ちています。
年々、大変な局面へと変化していくだろう!
利益率も落ちているだろうし、新規も取れにくくなっているだろう。

原料メーカーの中には、問屋・商社向けの価格を設定していない会社さんも現れてきてきています。

実際問題、そういった影響で人材の流出も増えているような感じがする・・・。

先日、業界の古株と会食した際も、この動向について、議論していました。ちょっとづつ、この問屋・商社外しが明るみに出始めている。だから、私も、この記事に踏み切りました。

そもそも、問屋・商社の役割って、何なんでしょう?

流通
営業代行
リスクマネージメント


なのかな?と思います。

こういった大手受託加工会社さんは、リスクマネージメントは自社で行うから不要ということだろう。
まぁ、実際問題、成熟し切っている米国の場合、問屋・商社という存在は、ほとんどない。

一方、米国の場合、投資して販売権を取得する問屋的な企画会社が存在します。
弊社に近い業態。

また、一部の中国系原料は、インターネット上で売買されたりもしている。

日本市場も、米国市場に近づいていくのだろうか?

私の個人的な意見としては、米国市場に近づいても、完全には同じにならないと考えています。
下請法なども理由の1つです。
資本金が大きな企業さんは、リスク回避のために問屋・商社を利用し続けるだろう。主に、販売者さんに対してだが、意外に資本金が小さな受託加工会社さんには関係ないことだろう。

また、インターネットで売買されるようになるのは、もっと先の話だろう。
インターネットでの売買は、価格だけのドライな市場であり、多くの原料メーカーが望まないからだ。
自分達で自分達の首を絞めかねない・・・。
例えば、添加物系の原料の場合、輸入商社の存在すら、危うくなってしまいかねない。

何れにしても、原料メーカーとして、こういった動きがあることは知っておく必要があるだろう。
場合によっては、プライシング戦略にも関係してくるからです。
ほんと、時代は変化します・・・。