昨日は、小僧小娘の試合でした。
小娘は準優勝、小僧は敢闘賞ベスト8。
二人は、強豪チームのように練習量が多い訳ではなく、実践練習も不足しています。毎日の自宅稽古と週1〜2回の稽古だけ。

その環境の中でも、勝っていける選手を育成するのが私の目標。
少しの努力で勝っていけることで、勝つことの楽しさを覚え、自宅稽古のレベルを高めることで更なる勝ちにつなげていけるようになるのが理想です。

空手を再開し始め、5年になる。
ルールも、競技レベルも変化し、大人ではなく子供に教えるという変化で、いろいろ四苦八苦しました。徐々にセオリーを構築しつつ、ようやく、固まった感が出てきました。

その際、ヨーロピアン空手の教え方が非常に役立ちました。
基礎力の育成から、実践での活用まで。

いろいろ試行錯誤し、実子の小僧小娘で試してみました。そして、ようやく、成果に繋がってきました。
実子以外の小学生の低学年を教え始めて学んだことも多々あります。
あとは、地味に反復練習を行い、技を磨きつつ、実践練習を積み重ねていくことだろうと思っています。大人にも試していく予定です。もちろん、自分自身も。

さて、タイトルの「競技空手の始めの一歩」についてですが、

上中ワンツーからスタート!

というのが私の理論です。
今までの競技空手理論と異なり、刻み突きや逆突きではないです。いきなり、ワンツー、それも難しい上中のワンツーです。
そもそも、突き技は、以下のようなステップアップが求められます。

突き技のステップアップ
1.前進しながら突き出すこと(正しい距離で、少しでも早く前進)
2.体重が乗った突きを出す
3.腰が入った突きを出す


前進しなが、刻み突きは体重を乗せ切り、逆突きは腰の回転の切れで投げる。それは、変わりません。
大事なのは、1の部分の徹底。
だから、勝てる選手育成のためには、上中ワンツー(スリー)から覚えさせます。この上中ワンツーは、ルフェーブル先生のワンツーです。

ただし、この動画では、ルフェーブル先生が前段階で行わせているトレーニングが紹介されていません。

ポイントしか紹介されていないので、ネット上で探す必要がありました。
そこで私なりに体系化したのが以下の練習方法です。

0.前後のステップ(ウォームアップ)
※前後しても同じ位置に足を置く
1.前後のステップに刻み突きを乗せる練習
※前進スピードを全力で上げ、刻み突きのスナップ速度を高める!
2.次の段階で上中ワンツーに変化させる
2-1.初段階: 3回目の刻みの後に逆突き

※ワンの段階で四股立ちになりながら、開くのがコツ。
2-2.次段階: 前進の度にワンツーの前後
※ワンは全力前進のスナップで投げ、ツーは沈んで腰を切ることを意識し、前後の動きを少しでも早く!
※両構えを目指すなら、0~2を左右で行う。
3.実践練習で腰の高さを変えない上段逆突きのスリーを加えてワンツースリーを癖付ける

このワンツーは、先に攻めるのに適した攻撃方法です。ワンで間合いに入り、ツーとスリーで極める。ワンだけでポイントを取るものではありません。
(やや遠い間合いを覚えるので、近い間合いでのゴタゴタな試合は無くなります。)
ツーは、中段なので、反則も取られにくいです。ツーで終わらないのが重要で、スリーを出すことでツーのフォローを行うことも大事なのです。

そして、ここまで来て初めて、単発で取る練習を加えていく方が望ましいと思います。突き込む刻み突きや逆突き逆突きなどを覚えていけば良いと思っています。
ワンツーが身に付くころには、脚力も付いており、間合いに入るスピードも十分になっています。
すぐに上手くなるでしょう!

実は上中ワンツーは、腰の切れを意識して練習すれば、自然に単発の中段逆突きも上手くなります。
それは、うちの小僧で実証済。
中段逆突きの練習を行わなくても、いきなり実践練習でカウンターの反復練習を加えることも可能です。

実戦練習では、いきなり、カウンターや後の先の反撃の練習を入れて行っても大丈夫でしょう。

実戦練習の一例
中段逆突きカウンター+上段逆突き
ワンツーに対する反撃

更なる秘密。
実は、このワンツートレーニング、蹴り技や投げ技を活かすための起点でもあります。次の段階では、ツーを前足上段回し蹴りに変化させることもできますし、スリーを様々な蹴り技に変化させます。バリエーションが広がりポイント獲得率が高めるだけでなく、蹴りでの決定力を高めます。

今後、少しづつ、動画の説明を加えていく予定です。
是非、参考にしていただければと思います。

もちろん、青梅の稽古でも、実践していきます。
見学だけでも来ていただけると嬉しいです。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。