最近、思うこと。健康食品通販は長く続けないと儲からないということ。
また、リピートを生まないモデルも儲からないことは言うまでもないです。

HMBの市場のように、一気に数多の会社さんが商品投入し、一気に広告が引ける商材の場合、おそらく、広告が引けた後も最小限の広告予算で粘り強く商品販売を行った会社さんの方が収益がでるだろうなぁと思っています。
6、7年前にブームが起こったレスベラトロールの市場も、ブーム後も長く売り続けている会社さんほど利益が出ています。弊社は、原料メーカーなので、そういった状況がよく見えます。

どういたビジネスも根気強くが重要なんでしょう。

実際、4年前に弊社がマーケティングテスト目的で実施した通販は、すでに3年以上経過していますが、未だリピート注文があります。まぁ、放置しているので、徐々に減っていますが。
広告費が回収されているので、あとは、ずっと利益になるのでしょう。
あえて言うと、本気の通販でない我々の場合、高額なショッピングカートだけは、無駄だったかな?と思う次第です。まぁ、ええ経験にはなりましたが。

この事例を見ても、健康食品通販は、長く続けた方が良いことがわかります。中途半端な気持ちで始めてはいけないこともわかると思います。
一番もったいないのは、1年足らずでの通販事業の打ち切り。
まぁ、ほとんどリピートがないのであれば、仕方ないですが・・・。

ちなみに、弊社は、医療機関向け卸と並行して行っていたので、商品をなくさなかった背景もあるので、販路を通販だけに限定するのもリスクがあるんだなぁと感じました。

某通販会社さんは、過去、擦り切れるまで得られた顧客リストを使い倒すくらいの気持ちで事業運営されておられました。
通販事業にとって、顧客リストは宝なのです。
ちなみに、この通販会社さんなどは、次のステージに入っていて、クロスセル・アップセルを行う商品特性に工夫を施し、顧客のリピート購入率とビジネスの収益性を高めています。

リピートやLTVというものが、通販事業にとって、どれだけ大事かがわかります。
通販事業を支えている顧客は、購入商品を変えながらでも年単位でリピート購入するなんだろうなぁと改めて思います。

次に、このマーケティングテストの販売は、実は2つやっています。
1つはEC。ダイエット食品(サプリ)で、アフィリの運用を中心としたもの。こちらは、CPO2500円くらいで運用できたが、ほとんどリピートしなかった。
今でもリピートしているのは、もう2つのアナログ通販。

この点からも、ECのダイエット食品で儲けるのは、かなり大変であることがわかります。
まぁ、ダイエット食品は、失敗しても成功しても、必ず購入が止まるという特性がありますから・・・。
そういった背景より、ダイエット食品の通販は、MR(メディアレーション)1以上が鉄則となり、どうしても、ECが選択されがちなのだと思います。

まぁ、定期縛りで3~4回くらいのリピートが確保できると甘い考えでいると、実際は、2回くらいしかリピートせず、大損こいちゃうケースも多々あるので、より厳しい広告費用対効果管理が求められると思います。

加えて、先日も申した通り、広告規制は、ドンドン厳しくなっています。
さてさて、こういったビジネスに手を出すことが正解なのかな?とついつい思ってしまう私です。

要するに、ダイエット食品は、長く売り続けにくい商材であり、通販というビジネスに適しているのか?ということなのです。

過去の事例を見ても、賢く方針転換したマイクロダイエットや健康コーポレーション(ライザップ)は別として、ダイエット食品の会社さんは、どれくらい生き残っているでしょうか?

商品戦略上、どういった商品で勝負するかも、非常に重要なのです。顧客に長く愛され、長く売り続けてもらえる商品である必要があるのです。
これが通販健康食品の商品開発における本質だと思います。

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。