今週は、論文や特許を検索し、いろいろな書類を作成し、裏方の仕事をこなした一週間でした。
まぁ、これは、部署としては、学術と研究開発、両方の仕事になるのかな。

こういった業務を行っていて、つくづく、論文や特許を調査して企業防衛を行っていかないと、淘汰されていく!と感じました。

気を抜いていると、気がつけばとんでもない特許が出願されているなんてこともあるでしょう。
また、ネガティブな論文報告を行われていることもあります。
まさに情報戦です。

この仕事は、直接的な利益につながりにくいため、評価されにくい。経営者も後回しにしがちです。
でも、誰かがやらないと会社は潰れます!
私は、ほぼ毎月、特許や論文の調査を行っています。そして、年々、その比率や頻度が高まっています。

どれだけ長くやっていても、こういった仕事では、日々、学ぶことだらけです。
常に発見があります。

特許に関しては、取得されているかだけでなく、同時に有効性の判断も行っていく必要があります。
さらに、基本、特許に関しては、調べるだけでなく、その後の経過情報ウォッチや取得された場合の対抗策の準備などが必要になってきます。
気になる特許申請があったら、まず、有効性や取得できる可能性を判断します。次に、経過状況のページから査定状況を常にウォッチしておく必要があるのです。

論文に関しては、世界中の論文をチェックしなければなりません。
近年は、先日も記事にしましたが、UMINと機能性表示食品の検索ページを利用して情報収集する必要が出てきています。

ちなみに、今、私が一番気になっている点。
それは、中国でのジオスゲニンの研究。2016年以降、かなりの論文報告が行われています。主に、アポトーシスやオートファジーに絡むものが多く、シンプルに言うと、がん関係です。
国家として動くことができる国なので、かなり警戒しています。

一方で、私は、特許や研究の面では、まだまだだなぁと感じる時が多々あります。
ほんと、日々、業務の中で成長させていただいております。

大手さんは、専任で特許調査や研究開発を行っている人がいます。でも、弊社のような会社の場合、必然的に兼任になります。
中小企業の弱いところかなぁと思いつつ、すべてを知った上でゼネラリストが特許戦略や研究開発を行っていく強みというものも理解しています。

今後、健康食品業界は、特許や論文といった「知の戦略」と「情報マネージメント」が不可欠になってくると考えています。
知や情報を貯え、お客様に還元していくことが求められるからです。
時代の流れは速いです。淘汰されないよう、日々、努力あるのみです!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。