本日は、認知症と食事の話です。先日、以下のような記事を見つけました。

認知症患者数 世界と比較した結果 意外な国が多かった(2017.09.13)

日本の65歳以上の認知症有病率は約14%、ダントツ!
日本は、世界一の認知症大国だと納得しました。
世界一の長寿国であると同時に、世界一の認知症大国。健康寿命が延びてないが所以です。

この認知症に関しては、遺伝子的なものも関係していますが、食生活も大きいと考えています。
その証拠、インドやフランスは、認知症の発症が少ない。アフリカは、平均寿命の問題があるので評価が微妙だが、食生活的には少ないはず。
日本の場合、食の欧米化(魚食から肉食への変化)というのも、一つの要因だと考えています。

私は、食生活で認知症を予防していく必要性があると考えています。認知症を予防する食材は、以下の通りです。

赤ワイン(ポリフェノール、レスベラトロール)
ターメリック(;カレー、クルクミン)
長芋(ジオスゲニン)
青魚(DHA・EPA)


赤ワインは、ボルドーで行われた調査で、適量の摂取していると、認知症の発症率が1/4と低くかったという疫学データがあります。(たぶん、このデータを日本で初めて拡散し始めたのは私でしょう。)
ポリフェノールのなかでもレスベラトロールが中心となって認知症を予防してくれているのだろうと考えています。
本日は、ボジョレーヌーヴォーの解禁日ですが、ボジョレーのようなライトなワインより、フルボディのワインの方が体に良いです。また、南仏の赤ワインはレスベラトロール量が多いです。

次に、ターメリック、すなわち、カレー。
インド人に認知症が少ないことはかなり前から知られていたことです。理由は、毎日のように食されているカレー。そして、カレーに多く使われるターメリックの主成分であるクルクミンでも、認知症予防のデータが取られています。
欧米においてターメリックだるウコンは、肝機能サポートではなく、認知症予防素材なのです。

ちなみに、インドで認知症が少ない理由として、最も認知症が少ない地域では、動物性の食事の摂取量が少ないことがわかっています。動物性の脂肪が良くないとも考えられており、現在、認知症と動物性摂取摂取との関係も調査されています。

長芋に関しては、最近の研究で明らかになった事実。
しかも、脳の血流改善によるものではなく、壊れた神経細胞の再生とβアミロイド(アルツハイマーの原因物質)の分解促進。
長芋を含めた山芋には、ジオスゲニンという成分が含まれています。この成分が認知症の予防に寄与することが富山大学の研究チームによってヒトでも実証されています。
詳しくは >>山芋抽出物の論文:認知機能の改善について
漢方としては、不老長寿の薬として取り扱われてきた山芋です。その理由が科学の力で解明され始めています。

DHA・EPAに関しては、20年前以上前から知られていたことです。認知症予防に限らず、子供の脳の発育にも良いでしょう。
DHAと言えば、マグロのイメージが強いのですが、私は、あえて青魚での摂取を推奨します。できれば、近海の青魚。理由は、2つ。水銀など重金属の問題と資源量の問題。
エコで、かつ安全なDHA・EPAを摂取しましょう!
私は、朝食に週2回以上の魚を摂るようにしています。

こういった食生活は、良いことはわかっていても、なかなかできないです。
また、赤ワインだと飲み過ぎによるアルコールの害、日本のカレーは脂質の問題、山芋は摂取量の問題が存在します。
サプリも上手く利用することが大事なのかな?というのは、サプリ屋としての意見です。
是非、参考にしてみてください!

P.S.
健康メディア向けのコンテンツは、気が向いた時に書かれているのが現状。タイトルだけできていて、なかなか記事が書かれない。大変申し訳ございません。
<(_ _)>

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。