ここ3年、原料メーカーの営業マンの入れ替わりが多くなったと感じているのは、私だけでしょうか?

ぶっちゃけ、景気が悪そうな会社さんほど営業マンの入れ替わりが激しいのは、間違えないと思います。
反対に、5年間で2回以上営業マンまんが変わっている会社は、社長のトップ営業が中心の会社は例外として、何らかの問題があり、人材の流出で景気が悪くなっていると言えるでしょう。
コロコロ担当が変わるのは、客として困ると思います。悪循環。

この5年間で、健康食品業界は、かなり変化し、勝ち負けもはっきりしてきています。
原料メーカーの場合、ヒト臨床試験などの研究開発費を投じていない会社は、大手販売会社さんや大手受託加工会社さんの選定から篩い落とされ、積極的に原料選定されなくなったという状況もあります。

原料メーカーの経営も、営業マンにお金を投じる前に、研究開発費にお金を投じるべきドライな時代になったと思います。また、人材も、大手に取られて不足している時期に差し掛かっているので、的確かつ大切に育てる必要があるんだと思います。

一方、こういた状況下、受託加工会社さんなどは、原料メーカーの営業マンの訪問を望まなくなってきています。年々ドライな市場へと変化しており、残念ながら営業マンが成長するチャンスすら失われつつある現状があります。

ぶっちゃけ、無知な営業マンや新人営業マンが営業に来てもらっても、時間を取られるだけであり、弊社も、基本、一部の会社さんを除き、営業の訪問をお断りしてます。メールで提案してもらうだけにしています。
冷たいようですが、意味のない営業に対応しているほど人的余裕がないというのが現状です。少数精鋭で運営しているので・・・。

このな厳しい時代の中、原料メーカーの営業マンが何を学ぶべきか?を整理して紹介してみたいと思います。

1. OEMのニーズ
OEMの業務をよくわかっていないと、顧客のニーズもわからないでしょう。
まずは、OEM会社さんがどのように原料を使って、末端のお客様に提案しているかを学ぶ必要があります。
手っ取り早く学ぶには、OEMの案件を手掛けることです。原料で来た問い合わせを、できる限りOEM案件に誘導することでチャレンジ可能です。難しければ、OEM会社さんに頼み込んで営業に同行させてもらう方法です。

ぶっちゃけ、OEMのニーズは、以下の点をを最低限満たしていること。

・原料の常時在庫と小ロット供給
・原料の情報開示
・原料の品質とコストとのバランス
・迅速な対応(見積もりや調査書など)

営業マンは、それ以上のことを現場から学ばなければならないのです。
会社の環境が満たしていなければ、会社の環境を変える努力も必要になってきます。

2. 販売会社の制作業務のニーズ
販売会社さんが制作物を作るため;商品を売るために、どういった要素や情報、素材があると便利かを知っておく必要があります。
学ぶのがもう一レベル高いニーズです。
でも、原料がたくさん売れるためには、最も大事なことだったりもします。

ニーズを学ぶため、薬機法や景品表示法など、様々なことを学ばなければならないでしょう。通販関連のセミナーがたくさん行われているので、そういったセミナーで勉強するのも一手です。

まぁ、このニーズがわかていると、自ずとOEMの営業も取れるでしょう。

今後は、科学のチカラでクリエイティブを創造していく時代になると予測しています。学ぶことに終わりはないです。

3. 取扱商品の学術情報
まぁ、論文検索したり、論文を読んだりするのが大事です。英文でも、しっかり読めるレベルが求められます。そして、自社の商品くらいは、最低限、顧客以上に学術的な情報を蓄えている必要があります。

営業だからと言って、甘えは許されません。また、文系だからと言って避けてはいけない。
今の時代、ニーズが高まっているのは、学術ができる営業マン。実際、学術などのテクニカルサポートだけで、営業が要らない時代に突入している訳ですから、業界で生き残っていきたかったら、しっかり勉強すべきなのです。

いろいろな面で顧客に頼られる営業マンになりましょう!

ちなみに、OEMの営業マンは、引き抜きや独立が一段落しており、ここ数年は、一部の会社を除き、何となく安定してきているような感じがします。

ただし、市場全体で新規案件が一時ほど多くなくなったためか、経験不足の営業マンも増えたような感じがします。現場で学びにくい環境になっているのかな?と感じています。
まぁ、客や取引先と飲みにく機会も激減しているので、刺激も減っているんでしょうね。

弊社は、1~2年年で、OEM営業が育ちます。
会社自身、そんなプログラムになっています。
そこから、もう一レベル高い営業マンになるには、自分から積極的に動き、お客を納得させる営業スタイルを確立していくことが大事なのだと思います。また、原料単位で原料販売の担当を行ってみて、OEM営業で学んだことを原料営業に反映していけば、さらにレベルの高い営業マンへと成長できると信じています。
私が現場で実践していることです。

大変ですが、お互いに、努力していきましょう!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。