近年、ウコンは、お酒のお供として、アルコールケアの定番素材となっています。
でも、これは、日本本土では、つい最近の話です。また、このウコンのイメージは、日本だけであり、他の国では、認知症予防予防の方が注目されてたりもします。

文献などを調べるとわかるのですが、もともとアルコールケアに使用されていた生薬は、ウコンではなく葛花なのです!
葛花は、本家というか、元祖というか、もともと葛花がアルコールケアの本流なのです。

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葛花は、今でも、葛花解醒湯(かっかかいせいとう)という漢方でアルコールケアに活用されています。その歴史は非常に古く、三国志の時代の前から利用されています。名医別録(めいいべつろく)という生薬について書かれた漢方の(後漢:西暦25-220年に書かれたとされている)古典書物に収録され「酒毒を解す」と書かれています。
また、水戸黄門:徳川光圀が作らせた救民妙薬(きゅうみんみょうやく)にも、「酒毒には、葛の花」と記録されており、光圀が愛した生薬としても知られています。

近年、この葛花の有効成分の研究が熊本大学→福岡大学で行われ、関与機能成分や作用機序なども明らかにされています。
葛花の酒毒を解す関与機能成分は、カッカライドならびにその代謝成分イリソリドン(Irisolidone)であることがわかっており、どの種の葛花にカッカライドが含まれているかなども報告されています。

詳しくは >> 実は2種類ある葛花抽出物

このカッカライド、ウコンのクルクミンとも作用メカニズム(胆汁の分泌を良くすることで肝機能を高める)が異なります。
また、カッカライドとして働くのではなく、カッカライドの腸内細菌による代謝物:イリソリドンとして働くことが分かっており、このイリソリドンは、超酸化物/フリーラジカル(→酸化ストレス)による肝損傷を抑制して肝機能を高めることがわかっています。
※ブチルヒドロペルオキシド(t-BHP )と呼ばれる有害な化学物質を用いた肝損傷モデルを用いて実証されています。

ウコンは、しばしば鉄の害(肝障害)でも問題になることがあります。鉄がt-BHPと同じく強力なフリーラジカル(超酸化物)となるからです。
おそらく、カッカライド・イリソリドンは、この鉄の害も打ち消してくれるでしょう。実はこの2素材、敵対するようで、ベストパートナーなのです!

ちなみに、このメカニズムは、韓国でカッカライドの論文からたどっていかないとわからないことです。太田胃散さんの研究でも、カッカライドが有効成分である部分(第Ⅲ報/英文)までしか報告されていません。ようやく、苦労して読み解きました。

葛花は、癒しと活力が花言葉だけあって、アルコールケアだけでなく美活効果でも体感があります。フリーラジカルの消去が理由かな? 実際、この葛花抽出物を配合すると、美容サプリでの成約率が格段にアップする傾向があるので、弊社では、秘密兵器として美容サプリに必ず配合するようにしております。是非、美容サプリにも活用してもらえればと思っております。
ようやく供給体制も安定したので、がんばって販売しないと!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。