ここ最近、感じるのは、製造側の勝ち負けの明暗が確実に出てきているなあということです。
ある原料メーカーさんは暇でたまらないと言っている一方で、大半の製造工場は、緊急事態なくらい製造ラインが埋まっています。
中国案件を手掛けていない会社さんほど、厳しい状況があるようです。

もう少し詳しく述べますと・・・
受託加工会社さんは、比較的どこでも忙しいのですが、神奈川から西の会社さんの方が忙しそうです。
理由は、明らかに中国案件をどれだけ行っているかを表していると思います。中国は、原発事故の関係で、まだまだ日本商品の輸入規制があり、特に正規輸出品に関しては、必ず神奈川から西の工場で製造されます。
一方で、酵素などの中国案件がなかったら、大変なことになっていただろうという会社さんもあります。

原料メーカーは、酵素・ナットウキナーゼの原料会社さんと極一部の原料会社さんを除き、全体的に売り上げ不振で大変そうです。
まず、輸入原料メーカーは、価格競争が激化している中、円安の原価アップ分が価格に転換できなくて苦しんでいます。
また、機能性表示制度の恩惠も期待ほどでもなく、通販市場を中心に日本市場がそれほど良くないためでしょうか?
ん~、コンプライアンス的に会社の信用度が求められ始めている傾向も強いので、その流れに着いてきていない会社さんが取り残されているけいくも見られます。そこは、弊社の原料事業も、注意が必要だと考えています。

市場は、常に変化します。近年、その変化のスピードは速いです。
中国OEM案件は、以下のように、少しづつ変化してきております。

・正規輸出もしくは保税倉庫を用いた事業へシフト
→そのため、求められる商品設計の二極化
・新たな物販モデルの創出

今まで、国内からEMSで発送していた業者さんが保税倉庫を活用したモデルにシフトしているのでは?と考えています。弊社では販売方針を必ずインタビューするようにしているので、国内からのEMS発送は、あまり聞かなくなりました。その分、保税倉庫というキーワードをよく聞くようになりました。その商品設計(中国で食品区分の原材料、剤型など)・条件(製造場所など)は、結構バラバラです。

同時に、ドリンクやゼリーに限定され、設計も限定されていても、正規輸出向け商品を希望される会社さんが増えています。弊社の中で最も成約してるのは、ゼリーやドリンクが多いです。

弊社は、次の動きを見据え、受ける案件を条件の合うもの限定しております。不可能なものは、不可能なので、最初に条件を提示し、追わないことにしています。その分、素早く効率的な提案ができるよう提案のマニュアル化も進めています。

弊社は、完全に分業化し、電話やWebからの問い合わせ案件は、コンシェルジュ達が対応してくれているので、彼女達もすっかり中国案件のスペシャリストです。私より良く知っています。
そして、私は、相変わらず、パートナー会社の案件や紹介案件だけで忙しくやっているので、ちょうどバランスが取れているのかな?という感じです。
とてもありがたい状況です。
これからも、頑張ります!

この記事の筆者:栗山 雄司 (博士)

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO / SloIron Inc. 取締役 技術アドバイザー / 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

kuri photoM2 広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。