本日は、ジオスゲニンと山芋の文献調査・整理をいたしておりました。
ちかれた・・・。
ここ最近、博士らしい仕事が増えています・・・。
私は、我社の学術担当でもあり、学術の仕事は、私の最も大事な仕事の1つです。

このジオスゲニンは、アンチエイジングホルモンであるDHEAに似た構造を持つ植物ステロールです。
まぁ、ステロールとも言うけど、ステロイド系化合物とも言う。
日本では、未だDHEAが医薬品区分なので、ジオスゲニンはDHEA代替成分として期待されています。
そもそも、DHEAとは、性ホルモンの前駆体であり、「プロゲステロン」と呼ばれています。
海外のサプリに用いられているDHEAは、この山芋ジオスゲニンを由来とし、合成で作られています。

動態までは明確になっていないですが、このジオスゲニンも、DHEA同様、エストロゲン(女性ホルモン)、テステステロン(男性ホルモン)、副腎皮質ホルモンなどに分化すると言われています。
実際、卵巣を摘出した骨粗しょう症ラットモデルに対して、エストロゲン・DHEA・ジオスゲニンで同様な効果が得られているので、性ホルモンに分化しているのは、間違えないと思います。
実際に、台湾の大学のヒト臨床試験では、閉経女性のエストロゲン値が上がっていたりもします。
Wu WH, Liu LY, Chung CJ, Jou HJ, Wang TA. Estrogenic effect of yam ingestion in healthy postmenopausal women. J Am Coll Nutr. 2005 Aug;24(4):235-43.
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今回、ジオスゲニンの配糖体であるジオスチンで、成長ホルモン分泌促進効果の文献もみつけました。
ジオスチンで結果が示されるの出れば、体内代謝物であるジオスゲニンの方がより明確な効果が示されると思います。
HGHドリンクなどと組み合わせても面白いと思います。

一方、ジオスゲニンは、あくまで類似体/前駆体なので、ホルモンの素となっても、ホルモンとしての直接的作用はありません。なので、安全です。
私は、プロビタミンと同じく、必要のないところには分化せず、生体的な選択性があると考えております。

また、ホルモンに分化して働く作用もあるかもしれませんが、脳神経細胞修復・βアミロイド分解のように、ジオスゲニンとして働く作用もあります。そこが、非常に興味深い点です。
この報告は、我地元の富山大学が発表しています。
ジオスゲニンのアルツハイマー症改善作用は、ジオスゲニンで最も注目を浴びている作用でもあります。
弊社でも、その問い合わせが多いです。

ある意味、最も重要なアンチエイジングの1つです。
アンチエイジング医学で社会貢献しようと企んでいる我社として、ジオスゲニンは外せない成分です。

これで文献調査も終わり、ジオスゲニンを15%含有する山芋抽出物を本格的に販売する準備が整いました。
さあ、これから販売に勤しみます!

ちなみに、今後の課題は、この原料を用いて大学と共同研究を行い、この原料としてのデータを蓄積することです。先は長いです・・・。

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ジオスゲニンの文献紹介
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脂質代謝系
ジネンジョ機能性成分がラットの脂質代謝に及ぼす効果, 名古屋女子大学 紀要 58(家・自):25-31
Effect of diosgenin on lipid metabolism in rats. J Lipid Res. 1979 Feb;20(2):162-74.
Diosgenin stimulation of fecal cholesterol excretion in mice is not NPC1L1 dependent.
Effect of diosgenin on biliary cholesterol transport in the rat. J Lipid Res. 2009 May;50(5):915-23
肥満関連炎症性サイトカインに対するステロイドサポニンアグリコン,ジオスゲニンの分泌抑制作用 14:178
高コレステロール食ラットに対するヤマノイモ(Dioscorea spp.)のステロイドサポニンであるジオスゲニンの抗酸化および脂質低下作用, Biosci Biotechnol Biochem 7(12): 3063-3071
Wu WH, Liu LY, Chung CJ, Jou HJ, Wang TA. Estrogenic effect of yam ingestion in healthy postmenopausal women. J Am Coll Nutr. 2005 Aug;24(4):235-43.
Diosgenin, the main aglycon of fenugreek, inhibits LXRα activity in HepG2 cells and decreases plasma and hepatic triglycerides in obese diabetic mice. J Nutr. 2011;141(1):17-23.
食後の血中脂質に対するヤムイモおよびその含有成分ジオスゲニンの効果, 日本農芸化学会2013年度大会要旨集


糖代謝系
Modulatory effects of diosgenin on attenuating the key enzymes activities of carbohydrate metabolism and glycogen content in streptozotocin-induced diabetic rats. Can J Diabetes. 2014;38(6):409-14.
Efficacy of natural diosgenin on cardiovascular risk, insulin secretion, and beta cells in streptozotocin (STZ)-induced diabetic rats. Phytomedicine. 2014;21(10):1154-61.
Acute administration of diosgenin or dioscorea improves hyperglycemia with increases muscular steroidogenesis in STZ-induced type 1 diabetic rats. J Steroid Biochem Mol Biol 2014; 143:152-159


筋力・骨 強化(ストロイド系サポゲニンとしての機能)
アスリートのトゲドコロ摂取がレジスタンストレーニングによる筋量・筋力に及ぼす影響, 日本スポーツ栄養研究誌 2018 11: 120
Acute administration of diosgenin or dioscorea improves hyperglycemia with increases muscular steroidogenesis in STZ-induced type 1 diabetic rats. J Steroid Biochem Mol Biol 2014; 143:152-159
Effect of diosgenin, a steroidal sapogenin, on the rat skeletal system. Acta Biochim Pol. 2016;63(2):287-95.


認知機能の改善(βアミロイド分解)
ヤマノイモの成分がアルツハイマー病の改善に結びつく機序を発見:
Diosgenin is an exogenous activator of 1,25D3-MARRS Pdia3 ERp57 and improves Alzheimer's disease pathologies in 5XFAD mice, Sci Rep. 2012; 2: 535.
Diosgenin-Rich Yam Extract Enhances Cognitive Function: A Placebo-Controlled, Randomized, Double-Blind, Crossover Study of Healthy Adults. Nutrients. 2017;9(10). pii: E1160.

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乳酸菌ブースター
炎症抑制性T細胞の分化誘が確認されている乳酸菌:Lactobacillus murinusとLactobacillus reuteri(ロイテリ菌)の増殖:プレバイオティクス効果。
Huang CH, Cheng JY, Deng MC, Chou CH, Jan TR. Prebiotic effect of diosgenin, an immunoactive steroidal sapogenin of the Chinese yam. Food Chem. 2012;132(1):428-32.

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食物アレルギー
植物由来のサポゲニン,ジオスゲニンが食物アレルギーを有するマウスの腸における制御性T細胞免疫を増進させる, J Nat Prod 73(6):1033-1037
ジオスゲニンの経口投与は食物アレルギーのマウスモデルにおける腸Tヘルパー1様調節性T細胞の誘導を増強する, Int Immunopharmacol. 2017;42:59-66.


成長ホルモン分泌促進
Induction of grouth hormone release by dioscin from Dioscorea batatas DECNE. J Biochem Mol Biol. 2007 Nov 30;40(6):1016-20.

ED/男性不妊系
ジオスゲニンは、細胞内抗酸化作用(ROS)によるPDE5阻害作用が確認されています。
In Vivo Protective Effects of Diosgenin against Doxorubicin-Induced Cardiotoxicity. Nutrients. 2015;7(6):4938-54.
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悪性新生物(がん)の予防
ヤムイモ(山薬)およびその有効成分ジオスゲニンによる大腸発がんの化学予防, 第26回発癌病理研究会(ルネッサンス札幌ホテル)要旨集 p.24,

関節炎
Sirtuin type 1 signaling pathway mediates the effect of diosgenin on chondrocyte metabolisms in osteoarthritis. Zhong Nan Da Xue Xue Bao Yi Xue Ban. 2017 Feb 28;42(2):121-127.
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肌加齢
皮膚の加齢へのジオスゲニンの新規作用, Steroids 74(6):504-511

骨粗しょう症
卵巣を摘出したラットモデルにおける骨粗しょう症のために新しい治療法として設定した持続放出でのエストロゲン,DHEAおよびジオスゲニンの利用, Biomed Sci Instrum 37:281-286